食べて、作って、爆発する。勇者のモンスター活用法が斜め上すぎる。
じわじわくる冒険コメディ!
国王直属騎士ユーイに下された勅命は、異世界から召喚された勇者オグの護衛。
増えすぎたモンスターとの生命バランスを修正するため、この世界では定期的に勇者が呼ばれる。召喚勇者の行動を止めたり制限したりすることは禁じられており、護衛である俺にもそれは許されない。
だが今回の勇者はまるで勇者らしくない。
危険な場所ほど目を輝かせ、討伐より先に寄り道し、見つけたモンスターはまず食べられるかで判断する。モンスターは即討伐で食べるなど禁忌、そんなこの世界の常識すら、オグには通じない。
オグが召喚の代償として得たスキルは、無限冷凍庫。
スライムを刺身で食べるために寄生虫処理に使い、魔物の鮮度を保ち、さらには素材加工にも応用していく。透明布や王城より高級な透明窓まで作り出し、討伐のはずの旅は、いつの間にか食材探しと珍妙な発明の連続に変わっていた。
しかも平和な世界の出身とは思えない身体能力で、モンスター討伐までしっかりこなしてしまうから始末が悪い。
さらには道中で出会った口の悪い元山賊シアンまで、そんな勇者を面白がってついてくる。
食う、拾う、加工する。味覚まで妙に合う二人に振り回され、俺の頭痛と胃痛は増すばかり。
食材にするつもりで持ち帰った卵が孵化し、ぬるぬるで不気味なベビーモンスターまで一行に加わってしまう。
真面目な護衛騎士、自由すぎる勇者、口の悪い元山賊。
最悪で最高の旅の中で、俺は少しずつ知っていく。
この世界を乱しているのは、本当にモンスターだけなのか。
勇者を守るはずの護衛騎士が、勇者の暴走と食欲と発明と珍発想に人生をかき乱される、異世界グルメ×発明×ドタバタ冒険ファンタジー。
※コミカル寄りですが、一部シリアス・戦闘描写あり。
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