拉致から始まる異世界世直し日記

その日も一日、何事もなく終わるはずだった。
いつものように学園で授業を受けて、
いつものように課外活動をして、
いつものように寮へ帰る。
代わり映えのしない、素晴らしく平凡で平穏な日々。

崩れ去るのは一瞬だった。

突然現れた男に抵抗する間もなく連れ去られ、いつの間にか郊外に。

「これって、拉致というやつでは?」
「細けーことはいいんだよ。」

大して疑問に思わなかった日常から離れ、私はこの世界を知っていく。

「特にやりたいことないなら、俺に付き合ってもらうぜ?」
「それ、私である必要あります?」

これは私の、自由奔放で少し強引な彼に振り回されながら、時々世界を救ったり救わなかったりするドタバタ世直し道中の記録である。
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