旅路の果て

文治五年、閏四月三十日――。
北の黄金郷・奥州、衣川館と呼ばれるその屋敷は、まさに敵が討ち入ろうとする、まさに直前。
源九郎義経は、妻である郷御前と娘と共に館内の持仏堂にあった。
逃れる事の出来ない最期の時を、どう生きるのか。
夫婦の今生の別れの一節を描いたお話です。

Twitterの「#歴創版日本史ワンドロワンライ」というタグで「緑」をテーマに書かせていただいた掌編になります。
(※毎度そうと言えばそうなのですが、今回歴史の捏造がかなり激しいです)
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,934 位 / 192,934件 歴史・時代 2,390 位 / 2,390件

あなたにおすすめの小説

赤松一族の謎

桜小径
歴史・時代
播磨、備前、美作、摂津にまたがる王国とも言うべき支配権をもった足利幕府の立役者。赤松氏とはどういう存在だったのか?

鈍牛 

綿涙粉緒
歴史・時代
     浅草一体を取り仕切る目明かし大親分、藤五郎。  町内の民草はもちろん、十手持ちの役人ですら道を開けて頭をさげようかという男だ。    そんな男の二つ名は、鈍牛。    これは、鈍く光る角をたたえた、眼光鋭き牛の物語である。

旅路ー元特攻隊員の願いと希望ー

ぽんた
歴史・時代
舞台は1940年代の日本。 軍人になる為に、学校に入学した 主人公の田中昴。 厳しい訓練、激しい戦闘、苦しい戦時中の暮らしの中で、色んな人々と出会い、別れ、彼は成長します。 そんな彼の人生を、年表を辿るように物語りにしました。 ※この作品は、残酷な描写があります。 ※直接的な表現は避けていますが、性的な表現があります。 ※「小説家になろう」「ノベルデイズ」でも連載しています。

帯刀医師 田村政次郎

神部洸
歴史・時代
 時は江戸。将軍家光の時代、上野に診療所を開く顔立ちが整った男は何故か刀を持っている。  何を隠そうこの男は、医師でありながら将軍家縁者であったのだ。 この作品はフィクションです この作品は通常毎週土曜日更新です。

夢幻の飛鳥2~うつし世の結びつき~

藍原 由麗
歴史・時代
稚沙と椋毘登の2人は、彼女の提案で歌垣に参加するため海石榴市を訪れる。 そしてその歌垣の後、2人で歩いていた時である。 椋毘登が稚沙に、彼が以前から時々見ていた不思議な夢の話をする。 その夢の中では、毎回見知らぬ一人の青年が現れ、自身に何かを訴えかけてくるとのこと。 だが椋毘登は稚沙に、このことは気にするなと言ってくる。 そして椋毘登が稚沙にそんな話をしている時である。2人の前に突然、蘇我のもう一人の実力者である境部臣摩理勢が現れた。 蘇我一族内での権力闘争や、仏教建立の行方。そして椋毘登が見た夢の真相とは? 大王に仕える女官の少女と、蘇我一族の青年のその後の物語…… 「夢幻の飛鳥~いにしえの記憶」の続編になる、日本和風ファンタジー! ※また前作同様に、話をスムーズに進める為、もう少し先の年代に近い生活感や、物を使用しております。 ※ 法興寺→飛鳥寺の名前に変更しました。両方とも同じ寺の名前です。

本能のままに

揚羽
歴史・時代
1582年本能寺にて織田信長は明智光秀の謀反により亡くなる…はずだった もし信長が生きていたらどうなっていたのだろうか…というifストーリーです!もしよかったら見ていってください! ※更新は不定期になると思います。

花なき鳥

紫乃森統子
歴史・時代
相添はん 雲のあはひの 彼方(をち)にても── 安政六年、小姓仕えのために城へ上がった大谷武次は、家督を継いで間もない若き主君の帰国に催された春の園遊会で、余興に弓を射ることになる。 武次の放った矢が的にある鳥を縫い留めてしまったことから、謹慎処分を言い渡されてしまうが──

炎の稲穂

安東門々
歴史・時代
「おらたちは耐えた! でも限界だ!」  幾多も重なる税金に、不作続きの世の中、私腹を肥やしているのはごく一部の人たちだけだった。  領主は鷹狩りや歌に忙しく、辺境の地であるこの『谷の村』のことなど、一切知る由もない。  ただ、搾取され皆がその日を生き抜くのが精いっぱいだった。  そんなある日、村一番の働き手である 弥彦は 村はずれにある洞窟である箱を見つけた。  そこには、言い伝えでその昔に平家の落ち武者が逃げて隠れていたとされた洞窟で、刃の無い刀がいくつか土に埋まっている。  弥彦は箱を調べ、その場で開けてみると、中にはいくつもの本があった。 彼は字が読めないが村に来ていた旅の僧侶に読み書きを習い、その本を読み解いていく。  そして、時はながれ生活は更に苦しくなった。  弥彦の母は病におかされていた。  看病のかいもなく、他界した母の現場に現れた役人は告げた。  「臭いのぉ…。 悪臭は好かんので、ちと税を払え、皆の迷惑じゃ」  それを聞いた弥彦含め、村人たちの怒りは頂点に達し、どうせ今生きていても死ぬだけだと、自分たちの人生を賭け蜂起を決意した。  そして、村長が指名した村人たちを束ね導く存在に弥彦を。    そんな彼らの想いが駆け巡る。 歴史の中で闇に消えた物語。