彼と彼とが、眠るまで。
「――つまり、あなたは世界が滅ぶと?」
「端的にいうと、そう」
***
イルフォール学園高等部一年のアイは、女好きと有名なおちゃらけムードメーカーであり、初恋に悩む親友の面倒を見たり不良生徒とつるんでみたりと、いたって平穏な学園生活を送っていた。
近々始まる野外訓練の班員が足りず頭を悩ませていたその日、クラスへやってきたのは時季外れの入学生イナサ。彼の“秘密”を知ったアイは、黙っていることを条件に彼を班へ引き入れることに成功し、やれひと安心……と思いきや、いよいよ明日に迫った野外訓練を前に、親友から打ち明けられた“内緒話”を皮切りとして、水面下にあった不穏が次々とその兆しを見せ始める。故郷を滅ぼした“奇病”。人族と魔族の和平を願う青年の覚悟。平穏は音を立てて崩れ始め、アイもまた世界の“白き激動”へまきこまれてゆく。
安寧のゆりかごから混乱の時代へ投げ出され、それでも生きてゆく“彼ら”の強さと日々の希望を描いた幻想終末譚。
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***
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