異種交配 小説一覧
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クォーター
祖父の家で「終活」を手伝っていた大学生の拓海は、押し入れの奥から古いノートを発見する。
表紙に書かれていたのは『人魚観察日記』。
それは、学生時代の祖父が湖から持ち帰った「卵」を孵し、成長したソレと行った実験の記録だった。
拓海は自分のルーツと言うべき狂気のノートを読み進める――
2
インマとぼく
ぼくはついてない。
彼女にふられ、職場もクビになった。
貯金は底をつき、
そのうち家賃も払えなくなった。
マンションの管理会社に出ていくよう勧告され、
引っ越しの準備をした。
いよいよ宿無しか。
と、人生の終わりのような気分で部屋を出ると、
隣室に越して来た母子と鉢合わせた。
それがぼくの人生を変える出会いとも知らず、
二人に頼まれるままに引っ越しを手伝い、
『お礼に』と、夕食に招かれた。
娘は細身だが背が高く、180センチほどもある。
母親は小柄なので、
父親似なのかもしれない。
ぼくは、それを二人に訊いてみた。
後から考えると、
あれは、よけいな質問だったなと思う。
でもそのときは、酒が入ってたんだ。
娘はぼくに言った。
『パパは悪魔なの。下級だけど』と。
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