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命令は「生きろ」だけでいい落ちこぼれ王子と反逆者たちの終焉戦記
王都の地下牢で、第二王子ユリウス・レインは処刑を待っていた。彼の罪は、国王暗殺未遂。証拠は揃い、味方は消え、王国中が彼を「無能な裏切り者」と呼んでいる。ただ一つ、誰も知らない事実があった。ユリウスには、相手の魂に刻まれた契約を読み取り、命令を現実にする禁忌の力――《王命》が宿っている。だが、その力で人を従わせた瞬間、命じた者の命が削られる。だから彼は、誰にも命令しなかった。処刑の朝、地下牢に四人の大罪人が集められる。笑顔で爆薬を投げる宮廷魔術師。金貨より速く剣を抜く女盗賊。魔王軍を一人で壊滅させた無口な獣人。敬語で毒を盛る聖女。彼らは全員、ユリウスにこう告げた。「殿下。私たちを仲間にしてください」「断る。俺はもう、誰も巻き込みたくない」「では、命令してください」「……命令は一つだけだ」王子が初めて口にした命令は、世界で最も簡単で、最も難しいものだった。
――生きろ。王国を裏切った五人の逃亡劇は、やがて王都を覆う巨大な陰謀と、歴史から消された“終焉の王”の復活へつながっていく。笑って、怒って、裏切って。それでも最後に隣に立つのは誰か。これは、最強の仲間たちが最弱の王子を王にする物語ではない。最弱だと思い込んでいた王子が、仲間たちの生き方をひっくり返す物語である。
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文字数 11,020
最終更新日 2026.09.19
登録日 2026.09.19
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