青春 本文AIと人間 小説一覧
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3月13日、深夜の台所。
バターと砂糖と焦げた小麦粉の匂いが充満する中、私は絶望していた。
隣では、レズビアンの姉が彼女のために直径30センチの巨大ハート型クッキー(物理攻撃力高め)を焼いている。
一方、私が練っているのは、歪な形のトリュフ(見た目は泥団子)。
バレンタインに「幼馴染」という関係に甘えて逃げ出した私が、ホワイトデーに「逆チョコ」で起死回生を狙うなんて、正気の沙汰じゃない。
でも、姉は言う。
「何もしないで指くわえて見てるだけの女より、重い女の方がマシよ。少なくとも、傷痕は残せるわ」
これは、甘くて苦くて、ちょっと胃もたれする、女たちの戦いの記録。
文字数 13,133
最終更新日 2026.01.24
登録日 2026.01.19
2
高校二年のバレンタイン。
私は「参加しない」ことを決めた。
どうせ実らないし、必死になってる姿を見られたくないし、傷つきたくないから。
でも、当日の教室は地獄だった。
チョコの大きさを競う女子、もらった数を数える男子、そして堂々と本命を渡す可愛いあの子。
「渡さない」という選択は、「戦わない」という安息じゃなかった。
それは「敗北すら許されない」という、透明な牢獄だった。
渡した私と、渡さなかった私。
脳内で二人の私が殴り合いをする、痛すぎる青春の一ページ。
文字数 10,829
最終更新日 2026.01.18
登録日 2026.01.18
3
中学二年の二月。教室はバレンタイン一色。
「物語の登場人物」になりたい私は、ライバルたちが群がる当日(14日)を避け、前日の13日にチョコを渡す「フライングゲット作戦」を決行した。
「え、今日?」というサプライズで、彼にとっての特別な存在になれると信じて。
けれど、私は知らなかった。
ヒロインという配役は、最初から決まっているということを。
フライングしたモブは、ただの「変なタイミングで来た奴」でしかないということを。
これは、甘い恋の物語じゃない。
私が「主役オーディション」に落ちたことを知るだけの、苦い記録。
文字数 7,576
最終更新日 2026.01.18
登録日 2026.01.12
4
12月24日、私は世界で一番幸せだった。彼氏とイルミネーションを見て、SNSの通知が鳴り止まない最高のイブ。
でも、翌日からLINEの返信が遅くなり、ストーリーに見切れるマネージャーの影に怯え、大晦日の夜に届いたのは「別れよう」の3文字だった。
天国から地獄へ急降下。
おみくじは「凶」、周りはリア充だらけ。
17歳の冬、私の恋は既読スルーのまま幕を閉じる。でも、友達とのカラオケがあるから、まだ死なない。
文字数 8,285
最終更新日 2026.01.01
登録日 2026.01.01
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