歴史・時代 帝 小説一覧
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平安の都で牡丹は椿を散らす
紫式部が『源氏物語』で華やかな王朝絵巻を紡いでいた頃の平安京。
貧しい庶民の少女・阿古(あこ)は、母が襤褸(ぼろ)から仕立て直した古着を市場で売って暮らしていた。その日も商いを終え、日が暮れかかる頃に住処の廃屋へと戻ってきた。
しかし、そこで彼女を待ち受けていたのは、温かい麦粥で迎えてくれる母ではなく、三人の武官と、惨殺された母の冷たくなった遺体だった。悲鳴を堪え、必死に逃げ出そうとする阿古。だが、武官たちは容赦なく迫る。
その絶体絶命の危機を救ったのは、通りすがりのひとりの牛飼いだった。
牛飼いは目にも止まらぬ鞭捌(むちさば)きで、あっという間に三人の首を刎ね飛ばした。「三人とも殺したのか」と責める阿古に、牛飼いは静かに返した。
「殺したのではない。祓(はら)ったのだ」
路上には遺体の代わりに三つの土塊(つちくれ)が転がっていた。彼らは陰陽師が泥人形に呪(しゅ)を込めて操っていた「式神」だったのだ。
理由も分からぬまま唯一の肉親を奪われた阿古は、朧(おぼろ)と名乗る謎めいた牛飼いのもとへ身を寄せる。だが、彼女を狙う新たな追手は、すぐそこまで迫っていた――。
不定期更新です。
2
うつほ物語②~仲忠くんの母上が尚侍になるはなし
「源氏」以前の長編古典ものがたり「うつほ物語」をベースにした、半ば意訳、半ば創作といったおはなし。
男性キャラの人物造形はそのまま、女性があまりにも扱われていないので、補完しつつ話を進めていきます。
……の続きで「初秋」もしくは「内侍のかみ」という巻を中心とした番外の様な。
仲忠くんの母君にまだ心を残している帝とのおはなし。
蛍の使い方が源氏物語に影響もたらしている様な気がします。
3
圭佳国物語
生まれて間もなく、花街に捨てられた姉妹。2人は楼主に拾われ、将来の花魁候補として育てられる。しかし妹が9歳で結核を患い、帰らぬ人に。唯一の血縁者を失った11歳の姉は絶望し憔悴するも、妹との最後の約束を果たさんと奔走する。
そんな中、都からとある貴人が妾探しに来るという噂を聞く。はじめは興味がなかった姉だが、傾国の美貌を持っているらしいと聞いて一目だけでも見てみることに。そして目の前に現れた美丈夫に一目惚れしかけるも、最低な性格の持ち主だと知り幻滅。思わず蔑みの目を向けてしまい、不敬として連行される。貴人は「最後のチャンスをやる。一生敬いますと言えば許して下女にしてやるぞ」と言うが、姉は「信念を曲げるくらいなら死を選ぶ」と啖呵を切った。処刑される寸前、家臣たちの話が耳に入る。どうやら貴人は帝の命で『蘇りの石』を探しているらしい。姉は妹を生き返らせる方法があるならと貴人に頭を下げた。そんな姉を見て何を思ったか、貴人は処刑をとりやめ姉を下女にする。姉は貴人の身の回りの世話をしつつ石探しを手伝うことになる。
4
幻影小町奇譚
約百首にもおよぶ和歌を残し、古今集や万葉集にも歌を残す伝説の女流歌人。
でもじつは……。
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