「灯」の検索結果
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戦国の世に杉の坊という山伏がいた。近江の山中にて、彼はたまたま行き会った武将を危機から救った。
――それから四百年近く後の昭和二十年。フィリピン・ルソン島の戦場。
何の因果か、彼らの子孫たち(上杉兵長と織田二等兵)が再び出会い、とある丘陵地で激戦を共に戦うことになる。でこぼこコンビの二人は同じたこつぼ壕に籠り、助け合って戦闘するが、米軍の火力は凄まじく彼らの運命は風前の灯に。
そしてその二十数年後、ところどころ白い花の咲くこの丘陵地にてささやかな奇蹟が起こる。
この物語では、二人の人間に巡る不思議な因果の糸を描く。
(全十三話、約二万六千字)
毎日正午に更新、六月七日に完結します。
文字数 26,356
最終更新日 2026.06.07
登録日 2026.05.26
「対米戦、準備せよ!」「対ソ戦、準備せよ!」に続き、このシリーズの最終章となります。
時代は1040年代。
1944年のサイパン島の戦いの資料を持ち帰るべく、大本営から特命を受けた柏原大尉は水上偵察機で脱出しました。
敵のレーダー網を避けるため水上を這うように移動していたが、途中潜水艦に発見され、通報を受けて飛んで来たグラマンに襲われますが、硫黄島から飛んで来たゼロ戦に救われます。
しかしようやく本土に辿り着くと思われた房総半島上空で味方の誤射により機は重大なダメージを受けて墜落。
目が覚めたとき彼は10年前の1934年に戻っていて、柏原大尉の前には未来から来た技術者の男女2人が居て、彼らと共に戦争のない日本を築くために奮闘する物語です。
「小説家になろう」では「対米戦、準備せよ!」で先行配信中です。
文字数 123,302
最終更新日 2026.06.19
登録日 2026.02.14
「この刃は、女子供を斬ってはおらぬ――」
時は文久三年。山陰の小藩、三万二千石の伊砂見藩。城下の西町職人町で、ただ一人の藩抱え砥ぎ師として生きる青年、浅葱十郎太。彼には、亡き父から受け継いだ類まれなる眼力があった。刀身に残された微細な傷、血脂の拭い跡、研ぎ減りの具合といった痕跡から、使用者の太刀筋や手入れの癖、斬った対象までも精緻に読み解く、究極の職人技「刃文読み」である。
ある日の明け方、十郎太の元に持ち込まれた一振りの刃。時を同じくして、城下では筆頭家老の弟が暗殺されたという瓦版が飛び交い、不穏な空気が立ち込めていた。やがて十郎太は、藩からの内々の依頼によって、下手人が使ったとされる脇差を研ぐことになる。しかし、静けさに包まれた研ぎ場でただ一人、蝋燭の灯りを頼りに刀身に向き合った十郎太は、そこにあるはずのない微かな痕跡から、事件における致命的な矛盾を読み取ってしまう。
真実を隠蔽しようとする藩政の暗部が蠢く中、十郎太の周囲もにわかに騒がしくなっていく。密かに男装して夜廻りをする幼馴染の女剣士結花。裏の顔を持つ謎めいた呉服問屋の女主人鵲。そして、九年ぶりに姿を現した脱藩浪人である兄弟子、月城九郎兵衛。それぞれの思惑と過去が複雑に絡み合う中、十郎太の推理は、一人の侍の単なる暗殺事件という枠組みを超えて、伊砂見藩の全体を激しく揺るがす深い闇へと繋がっていく。
それは同時に、十年前に不審な死を遂げた研ぎ師の父と、忽然と姿を消した母の過去に直面することでもあった。権力者たちが刀を振るって隠そうとした真実を、ただ黙々と刃を研ぐことで暴いていく十郎太。亡き父の遺言を胸に秘め、決して自らは刀を抜かずに戦う職人の姿を描いた歴史ミステリー。神聖な研ぎ場から、幕末の動乱を映し出す真実の波紋が広がっていく。
文字数 5,750
最終更新日 2026.06.14
登録日 2026.05.31
文久三年、血風吹き荒れる京の都。
新選組の門を叩いた橘飛鳥は、まだどこか幼さが残るも、凛々しい顔をした旋風のように足が速い、十五歳の少年。
――だがその実、決して誰にも明かせぬ秘密があった。
流れに身を任せ、人を斬る日常すら冷ややかに見つめる飛鳥。
その頑なな心を突き動かしたのは、あまりに純粋で、それゆえに酷薄な剣を持つ男、沖田総司との出会いだった。
土方歳三らの苛烈な生き様に巻き込まれ、飄々として掴みどころのない沖田に振り回されていく中で、
飛鳥の凍てついた胸の奥に、これまで知らなかった「情」という名の昏(くら)い熱が灯り始める。
やがて長州の影が蠢き、池田屋事変への不気味な胎動が京を浸食していく。
己を縛る秘密を抱えたまま、冷徹だった少年は何を願い、どこへ向かうのか。
激動の幕末、一羽の孤高な鳥が自らの居場所を見出すまでを描く、歴史青春小説。
※カクヨムでも同名の小説を連載しています。
5/29まで毎日12時更新
5/31以降は毎週17時更新
文字数 133,624
最終更新日 2026.06.14
登録日 2026.05.24
日本橋の袂、湯気の向こうに映る江戸の人間模様。
文化四年、江戸。夜の静寂に包まれた日本橋で、一台の夜鳴き蕎麦屋「清吉」に灯がともる。 店主は、寡黙な職人。茹で上げる蕎麦の音と出汁の香りに誘われ、今夜も暖簾をくぐる者たちがいた。
愚痴をこぼす同心、ささやかな祝いを分かち合う老夫婦、故郷を懐かしむ上方者、そして袖口に不穏な汚れをつけた訳ありの男……。 店主は何も聞かず、ただ淡々と蕎麦を差し出す。
冬の夜から春一番が吹く頃まで。 風鈴の音とともに流れる、切なくも温かい十の物語。 一日の終わりに、江戸の粋を味わう「蕎麦」の人情連作短編。
2026/01/23、全10話。完結しました。
カクヨムで公開開始しました(2026/02/18)
https://kakuyomu.jp/works/822139845342303330
文字数 8,427
最終更新日 2026.01.23
登録日 2026.01.14
昭和二十年、東京。
大空襲の夜、看護婦の小夜が運び込まれた負傷兵を見た瞬間、手が止まった。
度重なる空襲で焼け野原となった街で、若い看護婦・小夜は、崩れかけた病院の一室で負傷兵たちの手当を続けていた。
包帯は足りず、薬もない。水も灯りも十分ではない。それでも彼女は、目の前の命を救おうと手を動かす。
かつて想いをよせあっていた寄せ合っていた青年・龍之介は出征し、それきり消息が途絶えていた。生きているのか、もうこの世にいないのか、それすら分からない。
ある夜、重傷の兵士が運び込まれる。
顔は煤と血で判別がつかず、意識もない。名も告げられぬまま、彼女はいつも通り処置を施す。
包帯を替え、傷口を洗い、弱くなる呼吸を必死に繋ぎ止めようとする。
兵士は目を開けることなく、そのまま息を引き取る。
後処理のために認識票を確認した瞬間、彼女の手は止まる。
そこに刻まれていたのは——かつて愛した男の名前だった。
焼け跡に立つ彼女の手には、返されることのない彼の認識票が残されている。
戦火の中で、2人はなぜ出会い、愛し合ったのか。
いま、生きていることが当たり前ではない。
どうか沢山の方に届いて欲しい2人の純愛ラブストーリーです。
文字数 38,405
最終更新日 2026.06.13
登録日 2026.03.03
文字数 3,152
最終更新日 2025.10.18
登録日 2025.10.18
織田信長といえば、本能寺の変。
歴史に詳しくない者でも、一度は聞いたことがある名だろう。
天下統一を目前にした覇王が、家臣・明智光秀の謀反によって炎の中に消えた――それが、世に広く知られた話である。
だが、もし本能寺に、変とは別の名で呼ぶべきものがあったとしたら。
たとえば、恋と。
そんなこと、あるはずがないと人は笑うだろう。
天下人と家臣。
しかも、後に刃を向けることになる二人の間に、そのような情が入り込む余地などないと。
明智光秀も、かつてはそう思っていた。
主君・織田信長は、烈火のごとき人であった。
苛烈にして奔放。
笑う時は子どものように無邪気でありながら、怒れば周囲の空気まで凍らせる。
誰にも従わず、誰よりも先を行き、誰よりも孤独な人。
近う仕えながらも、その胸の内だけは読めぬ。
いや、読んではならぬのだと光秀は思っていた。
けれど、仕える年月が重なるにつれ、光秀の胸には名づけようのない違和が降り積もっていった。
ふとした仕草が、妙に目に残ることがあった。
杯を取る指の細さ。
風に乱れた髪を払う横顔。
鎧の隙間からのぞく、思いのほか白い首筋。
戦場では鬼神のように恐ろしいその人が、月明かりの下では、どういうわけか別の面差しを見せることがある。
むろん、口に出せるはずもない。
織田信長は男であり、主君である。
そこに疑いを差し挟むなど、無礼どころの話ではなかった。
だが一度芽吹いた違和感は、捨てようとするほど根を張った。
ある夜、京の宿所にて。
酒宴も終わり、家臣たちが引いた後で、光秀は廊をひとり歩いていた。
庭には薄く月がかかり、初夏の風が簾を揺らしている。
その静けさの中、不意に一枚の襖がわずかに開いているのに気づいた。
灯りが漏れていた。
主の居間であった。
見てはならぬ。
そう思いながら、足が止まる。
中では、人の気配がひとつだけした。
信長であろう。
次の瞬間、微かに咳く声が聞こえた。
昼の鋭さを失った、妙にかすかな声だった。
光秀は思わず、隙間に目をやってしまった。
黒漆の具足も、威を張る羽織も脱ぎ捨てられていた。
月のように白い肌が、灯りの下にあった。
長く落ちた髪が肩をすべり、細い背を隠しきれずにいる。
光秀は息を呑んだ。
見間違いかと思った。
いや、そうであってほしいと願った。
だが、その願いとは裏腹に、胸の奥で何かが音を立てて崩れていく。
織田信長は、何者なのか。
その答えに指先が触れかけた時、ふいに室内の人影が動いた。
鋭い気配が走る。
「……誰じゃ」
低い声が、闇を裂いた。
光秀は、凍りついた。
文字数 18,833
最終更新日 2026.04.11
登録日 2026.04.05
刀子(梗概)
五世紀中頃、ヤマト朝廷による関東への支配が進む中、下毛野国も例外ではなかった。ヤマト朝廷の大王は盟約の印として王女を差し出すよう要求し、下毛野王はその条件を吞もうとした。だが、王女の兄(王子)は断固反対した。実はこの二人は同母兄妹で密通していたのである。王子は妹のヤマト行きを阻止するため、堂々とそのことを公言すると、瞬く間に妹のヤマト行きはご破算となった。同母兄妹で通ずるのを禁忌とする世間の常識からすればそれは当然であった。
破談にはなったものの、王子は自死を迫られ、妹は伊予へ流罪。が、王子は妹を追うべく獄から脱走、自死するべくあてがわれた刀子一本のみを武器として伊予へと走る。苦難の末、王子は伊予へ来たが、逃亡生活で心身が弱り、心の支えでもあった刀子の刃が折れたことで、死する時がきたことを悟る。が、ふと遠方に見えた微かな灯りに、なぜか心が誘われるのだった。
灯りは一軒の住居で、そこには老婆が一人住んでおり、彼女はかつて王子のように同母兄妹で愛し合ったヤマト朝廷の軽大娘皇女の「侍女」であったという。そこで王子は老婆から、皇女とその兄の軽皇子の悲恋の話を聞き、ついには倭において、なぜ同母兄妹の愛が許されぬのかの理由を、さらに昔、ヤマトに存在した同母兄妹で愛し合うパイオニアとも言える兄妹の話からヒントを得るのである。また、老婆の説得力ある話しぶりから、彼女が意外な人物であることを知る。王子はかけがえのない理解者である老婆から励まされ、最愛の妹の元へと向かうが……。
文字数 80,813
最終更新日 2026.05.08
登録日 2026.05.08
【あらすじ】
(朝(あした)の信濃に、雷(いかづち)、走る。 ~弘治三年、三度目の川中島にて~)
弘治三年(1557年)、信濃(長野県)と越後(新潟県)の国境――信越国境にて、甲斐の武田晴信(信玄)と、越後の長尾景虎(上杉謙信)の間で、第三次川中島の戦いが勃発した。
先年、北条家と今川家の間で甲相駿三国同盟を結んだ晴信は、北信濃に侵攻し、越後の長尾景虎の味方である高梨政頼の居城・飯山城を攻撃した。また事前に、周辺の豪族である高井郡計見城主・市河藤若を調略し、味方につけていた。
これに対して、景虎は反撃に出て、北信濃どころか、さらに晴信の領土内へと南下する。
そして――景虎は一転して、飯山城の高梨政頼を助けるため、計見城への攻撃を開始した。
事態を重く見た晴信は、真田幸綱(幸隆)を計見城へ急派し、景虎からの防衛を命じた。
計見城で対峙する二人の名将――長尾景虎と真田幸綱。
そして今、計見城に、三人目の名将が現れる。
(その坂の名)
戦国の武蔵野に覇を唱える北条家。
しかし、足利幕府の名門・扇谷上杉家は大規模な反攻に出て、武蔵野を席巻し、今まさに多摩川を南下しようとしていた。
この危機に、北条家の当主・氏綱は、嫡男・氏康に出陣を命じた。
時に、北条氏康十五歳。彼の初陣であった。
(お化け灯籠)
上野公園には、まるでお化けのように大きい灯籠(とうろう)がある。高さ6.06m、笠石の周囲3.36m。この灯籠を寄進した者を佐久間勝之という。勝之はかつては蒲生氏郷の配下で、伊達政宗とは浅からぬ因縁があった。
文字数 15,178
最終更新日 2024.06.05
登録日 2024.05.31
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