「悪かったね」の検索結果

全体で3件見つかりました。
3
大層な名で呼んでもらっているのに。 何故私が婚約破棄される事になった? いや、そもそも婚約者であるクリストファーがこの国にいる事自体がおかしいんだ。 アイツは確か今は隣国に留学している筈じゃなかっただろうか。 大体私の『祝福』は“闇”だった筈じゃ無かったのか? 何故私の方が“光”になっているんだよ! ああクソ、何か頭が割れそうに痛い。 ……駄目だ、これ以上考えても何も答えが出なさそうだ。 兎に角今はその事は置いておこう。 兎に角、今の私は“悪役令嬢”と言う存在になっているらしい。 それに最近記憶が混濁しているのもきっとそのせいだろう。 だが、何故記憶が混同し始めたんだ? ……何かきっかけになる様な事があっただろうか? ……駄目だ、さっぱり思い出せん。 まあどうせまた馬鹿な私がドジを踏んだんだろうが……いい加減こんな体たらくな自分が嫌になるな。 でも、今はこの“悪役令嬢”と言う立場が私の最大の武器だ。 それを上手く使えばクリストファーに復讐をする事だって出来る筈だ! よし、やってやるぞ!! 「……おい」 「え?」 急に声を掛けられて私は我に返る。 どうやらいつの間にか深く考え込んでいたらしく、目の前に立っていた男の存在に全く気付かなかったらしい。 「一体何をぼさっとしてんだ。俺を待たせるなんていい度胸してるじゃねぇか」 目の前の男はそう言ってニヤリと笑う。 ……あ、また思い出しちまった。 そうだ、こいつは私が初めて出会う攻略対象だ。 確か名前は…… 「ああ!待たせて悪かったね!私の美しい婚約者様!!」 私がわざとそう言って笑顔を作ると、男はまた嫌そうな顔をして私を見た。 「うるせぇな。相変わらずのぶりっ子っぷりだな」 「……うーるさいわね!!私はあんたの婚約者なのよ?!何よその言い草は!!」 私がそう文句を言うと、男は面倒臭そうな顔をしながらも「へいへい」と言いながら私に手を差し出してきた。 私はその男の手を渋々取ると、男は満足そうに笑って私の手を握り返す。 ……こいつの名前は確か…… 「……おい!いい加減にその喋り方止めろ!」 私が名前を思い出そうとしていると、急に男が不機嫌な顔で文句を言ってきた。 「え?何よいきなり?」 「お前さ!この前俺に言っただろ?!」 「何をよ?」 「……あーもういいから!!お前はただの俺の婚約者だって!!!」 「……」 そうだ、こいつの名前は確か…… 「……オーフェン」 「ああ?!何か言ったか?!」 「だから!あんたはただの私の婚約者だって言ってるのよ!!」 私が大きな声でそう言うと、目の前の男……オーフェンはやっと満足したのか私の手をグイッと引っ張って歩き出した。
24h.ポイント 7pt
小説 36,780 位 / 185,339件 恋愛 16,386 位 / 56,294件
文字数 2,446 最終更新日 2023.12.31 登録日 2023.12.31
はるか昔、現代においては珍しくないお話だが 険悪の仲の2人がシェアハウスで同じ家になってしまった。 それは、『猿と蟹』だ。 あーーー柿ピーうめぇー!!お酒のつまみになるし最強だなぁ! やい、カニ! あんたは何故海からあがってきたんだ? いや、それはこっちのセリフだ! 何で山から降りてきたんだい? 『知らねーよ!!』 『あーお腹すいた…』 そう、お互いの共通点は 『お金を持っていない』ことだった。 ある日、カニは『おにぎりもらったぞ!』 とドヤ顔していた。 猿は『見せてよ!!』といってある事に気づき カニに 『おまえとは暮らしたくない!俺はたらふく美味しいものを食べてくるからな!横歩きしか出来ないおまえは出来ない事だけどな!俺は自転車乗って移動できるからね!』 『あー横歩きしか出来なくて悪かったね!出てってくれ』 それから『サルカニ合戦』は始まった。 残されたカニは… おにぎり奪われなくて良かった…あぁー美味しいー あ、柿ピー残ってる… 『確かに美味いわ…』 次の日からご飯どうしようか… 残しておいた食材は全部食いしん坊の猿に食われてしまった… 『このクソ猿め!!!』 猿は自転車3時間かけて目的地に到着 そこには大量にお弁当が捨てられていた。 (ゴミ行き…いや、これまだ食べられるんじゃない?あーーーやっぱり美味い) とそこに 『て、、店長!!猿が!!』 と悲鳴があがった。 店長がきた。 『おや、絶滅危惧種の日本猿!珍しい!キミはどこから来たのか?』 『俺の家、ウザイ相方がシェアハウスなのに一方的に出てけと言ってきてお腹空いてこっちにきたんだ。』 『キミ、日本語話せるのかい?』 『もちろんさ!って何で食べられるものを捨てるんだ?食べ物を大事にしてよな!本当にここのお店のご飯は美味しいよ!』 店長はそのアルバイトの女の子に 『悪くないしむしろマスコットキャラでこの赤字の店を黒字にしたい』 と説得して 何と猿がアルバイトへ昇格したのだった。 店長 『ここは寒いけど売れなくなったご飯置いておくからここで暮らしな』 『え?いいんすか?ありがとう!』 『後はキミはです、ますを付けてお話出来ればカンペキね!』 『ありがとうございます!』 その住処は【ウォークイン】であった。 つまりペットボトルの冷蔵庫の裏であった。 それから相変わらず食いしん坊ではありつつ レジや品出しも全てこなし、さらに特技といえるジャンプでお店の蛍光灯を1発で替えたり 高いものに届かない人に代わりに取ってあげるなど優しい事をして店長企画の『マスコットキャラ猿』は大成功で 今までお客さんはほとんど常連さんしか来なかったのにクチコミでお客さんが増えて捨てられる商品もなくなって 黒字へ成功したのだった。 もちろん猿はアルバイトだから 給料ももらえて好きなものを買いたい放題だった。
24h.ポイント 0pt
小説 185,339 位 / 185,339件 現代文学 7,937 位 / 7,937件
文字数 1,993 最終更新日 2019.12.18 登録日 2019.12.18
現代文学 完結 ショートショート
  出会った頃は仲悪かったね、私達。 いつからだっけ、仲良しになったのは……
24h.ポイント 0pt
小説 185,339 位 / 185,339件 現代文学 7,937 位 / 7,937件
文字数 555 最終更新日 2019.07.30 登録日 2019.07.30
3