「金沢市内」の検索結果
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6月第1週の土曜日。この日は金沢で年に一度開催される“金沢百万石まつり”のメインイベントである百万石行列が行われる。金沢市内の中心部は交通規制が行われ、武者行列や地元伝統の出し物、鼓笛隊の演奏などのパレードが執り行われる。4月から金沢で一人暮らしを始めた晴継は、バイト先の智美からお祭り当日のランチ営業に出てくれないかと頼まれ、快諾する。
一方、能登最北端の町出身の新垣恵里佳は、初めてのお祭りに気分が高揚したのもあり、思い切って外出してみる事にした。
しかし、恵里佳を待ち受けていたのは季節外れの暑さ。眩暈を起こした恵里佳の目に飛び込んできたのは、両眼の色が異なる一匹の白猫だった――。
※『料理研究家リュウジ×角川食堂×カクヨム グルメ小説コンテスト』エントリー作品
◇当作品は『トラットリア・ガット・ビアンカ ~カポクオーカのお試しスコッチエッグ~(https://www.alphapolis.co.jp/novel/907568925/794623076)』の続編となります。◇
◇この作品は『カクヨム(https://kakuyomu.jp/works/16816927860966738439)』『小説家になろう(https://ncode.syosetu.com/n4211hp/)』でも投稿しています。
文字数 12,455
最終更新日 2022.04.28
登録日 2022.04.28
百万石の文化が花咲く地、金沢。数ある伝統文化の中でも一際輝く「加賀友禅」の世界に、かつて独創的な作風で話題になった友禅絵師がいた。彼女の名は上条静枝(かみじょうしずえ)。あまりにも異端児的な作風ゆえ、彼女は関係者から「魔女」と呼ばれていた。
その「魔女」が若くして亡くなってから、16年が経ち――
「魔女」の娘である上条藍子(あいこ)は、中学卒業後、母のような友禅絵師になるため、金沢市内のとある友禅工房で修行していた。しかし、28歳になっても芽が出ず、住み込みの生活にも限界を感じていたため、ついに工房を飛び出した。挫折、である。
一方で、上条綾汰(りょうた)――血の繋がらない弟が、後から友禅の世界に入ったにもかかわらず、藍子と同じ工房での修行の末に、師匠に認められ、ついに友禅絵師として落款の登録まで果たした。そのことに、藍子はすっかりふてくされてしまった。
ある日、中学の同窓会に出席した藍子は、かつて同級生だった遠野晃(とおのあきら)から頼み事を受ける。新しく喫茶店をオープンする人が、店内の装飾デザインを出来る友禅作家を探しているとのことで、やってみないか? という話だった。
藍子は、その日を境に、友禅絵師としての経験を基に、デザインの仕事を受け始める。
一方、弟の綾汰は、大女優 百合マヤから、直々に依頼を受ける。
新しい舞台で、演じる登場人物の衣装デザインを、かつて自分が世話になった「魔女」の後継者である綾汰に頼みたい、というのだ。
友禅絵師として自立した直後の大きなチャンスに喜び、綾汰は引き受ける。
加賀友禅の世界から離れデザインの仕事をこなす藍子と、友禅の王道を進む綾汰。
別々の道を歩み、時に対立する姉弟。だが、やがて二人の道は交わる。
これは、加賀友禅の世界で奮闘する姉と弟の物語である。
※21年12月13日に、TEAPOTノベルスよりAmazonKindleにて電子書籍版が発売されました!
※上記に伴い、21年12月30日に、第三章以降を非公開としました。続きは恐れ入りますが、電子書籍にてよろしくお願い致します。
文字数 117,960
最終更新日 2020.10.23
登録日 2020.10.17
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