学生時代は学院でも1、2を競う程の秀才だったが……卒業して二十年もすれば過去の栄光。
現在、オシトセは風魔法が使えれば誰でも出来る庭師となっていた。
一般家庭から宮廷の庭いじりまで――日々、日銭を稼ぐ毎日。
しかし、そんな日々にも終わりを告げる専属契約が入ったのだが……。
そこはかつて、青春時代を過ごした魔法学院だった。
文字数 2,007
最終更新日 2026.01.15
登録日 2026.01.14
魔王を倒した勇者は絶望していた……人生にハリが無くなったと。
私がそのことを彼から聞いたのは、冒険者ギルドで行われた婚活イベントでだった。
彼は適当にクエストをこなし、日銭を稼いで生活しているという。
腐っても勇者なのか、今どき魔物退治だけで生計を立てられるなんて眉唾物だ。
なんなら、私だってそんな生活がしたいとすら思う。
マッチングした私たちは初デートでクエストに行くことになった……のだが。
文字数 7,073
最終更新日 2026.01.10
登録日 2026.01.01
現実逃避にアニメやウェブ小説を読み漁る毎日だった中年男性・税所一、気がつくと床が白く光る……異世界へのチュートリアルステージにいた。
目の前にはスキルや武器名が表示されている特大プレート。
しかし、選択肢の沼と他人からも評価される人生にしたいという理由から選べずにいた……。
特にすることもなく、異世界案内人みたいなことを始めて一万人を超えたときだった。
床の一部が開き――――階段から。白いTシャツ姿で首からは見覚えのある百均で売ってる名札をぶら下げる集団がやってきた。
彼らの登場で……
文字数 28,511
最終更新日 2025.12.22
登録日 2025.10.05
さまざまな職業やスキルを最短最速で習得するにも関わらず――。
飽き性の性格ゆえ、何一つとして続かない……二十歳には見えない女の子がいた。
彼女の名前はサーラ、ギルドの掲示板に張り出された紙を前に――
「……楽して生きてぇ」
そんなことをつぶやくのだった……
文字数 2,125
最終更新日 2025.12.20
登録日 2025.12.20
我が家は一家でパーティを組んでいる。
壁役の父に、アタッカーの母と妹。
そして、初期魔法の『キュア』を数回使えるだけのヒーラーである俺だ。
他人と組んでいれば、とっくに「追放だ」「落ちこぼれの烙印だ」となるだろうが、うちにはそんなことを言う人間はいない。
そもそも俺だって、元々ポンコツだったわけではない……。
まあ、なんにせよ。我ら家族パーティは旅に出ることになった。
旅の目的はポンコツになってしまった俺を「治療するため」と言った所か。
不安と期待に心膨らませた俺だったが……。
俺以外最強家族との旅が、家にいる時と変わらんのだが?!
文字数 11,950
最終更新日 2025.12.16
登録日 2025.10.26
異世界人召喚の儀に居合わせた守衛ドイル。
「面倒なことは異世界からやってきた日本人にやらせとけ」という性根の腐った思想を持つ彼は、里帰りを控えていた。
しかし――ひょんな事から、異世界人とバディを組むはずだった聖女ベルナと世界平和の旅に出ることになり、ドイルの描いていた人生プランは一変する……
文字数 1,136
最終更新日 2025.12.14
登録日 2025.12.14
クレハが一年がかりで辿たどり着いた迷宮の最奥には、演説台の上に一冊の本が置いてあった。
ページの厚みだけは充分にあるその本を何十ページめくった頃だろうか。
真ん中に一文、こう書かれていた。
『この禁書にキミは何を書き残す?』――と。
*
「クレハ! クレハったら起きて」
幼馴染みのソフィがクレハを慌てて起こした。
彼女が目を覚ますと――――。二十年前に通っていた学び舎で魔法史の授業中だった。
――この物語は『ソロモンの禁書』と呼ばれる、天才たちがたどり着いた答えが記された書物をめぐり、青年期に戻ってしまったクレハが禁書に『何か』を書き残すまでの話である。
文字数 1,197
最終更新日 2025.12.11
登録日 2025.12.09
「全て返してもらう――。『利息』付きでな」
そう言ったのは、俺の『腹の内』に住まう悪魔の王――。
魔王様サタンだった。
どうやら俺は、知らず知らずのうちに他人へと魔王様のチカラを分け与えていたようだ。
まあ、知らなかったからしょうがないとはいえ――。腹の内で目覚めた魔王は不敵な笑みを浮かべ『回収』しに行くぞと言い出す始末……それも利息付きで。
とはいえ、相手はこれまでに出会ったゴミクズのような奴らだからいいよな??
文字数 999
最終更新日 2025.12.06
登録日 2025.12.06
魔王と勇者が和平条約を結んで五年。
ひと里離れたところには、いまだに魔物たちが潜んでいるが魔王軍との争いが無くなり、世の中は平和になった。
わしも日夜、国家調合師として新たな調合が無いかと励んでいた……のだが。
突如として言い渡された工房の利用停止命令で、一変するのであった……。
文字数 861
最終更新日 2025.11.29
登録日 2025.11.29
長命になった俺らのことを、元同種の人間たちは『アナザーエルフ』と呼んだ。
気長なエルフとは違い、基本的な考え方が人間種と同じ俺らは群れを作らない……いや、作れなくなったと言った方が正しいかもしれない。
そんなある日――。樹海の魔女だという幼女を助けた。
彼女は毎日のように俺の家にやって来ては、面倒ごとを増やす。
だがまぁ、そんな日々も悪くはない。
文字数 1,160
最終更新日 2025.11.27
登録日 2025.11.27
魔王がこの世から居なくなって十年。
弟子も立派な魔導士に育ち、俺は生きる目的を失ってしまった。
「魔王ちゃん復活してくんねぇかなぁ」
最近、ふと見上げた空に浮かぶ雲が魔王の最終形態に似ていたこともあり、よくそんなことをつぶやくようになってしまった。
そんな俺を見かねた弟子のメ―ディアは『中年の危機』ではないかと、ほくそ笑んで言ってきたがまだ三十代である。
魔王を倒したことにより食糧問題は解決し、人々の平均寿命は百歳になる見込みだ。
あと七十年近く何しろっていうんだ……。
ほんと、魔王ちゃん復活してくんねえかな。そう思い、俺は旅に出ることにした。
文字数 2,185
最終更新日 2025.11.23
登録日 2025.11.22
『まさか』というものが嫌いだったが、今は好きだ。
まさか、僕が異世界転移するなんて。
まさか、自分よりも先にこの世界に生きた人がいたなんて。
まさか、その先輩がレイドボスの白猿と娘を作っていたなんて。
まさか、獣人の姿になると完璧なスリーサイズの可愛い子になるなんて。
まさか、その先輩の娘が妻になるなんて。
これから、どんなまさかが僕らを待っているのか少し不安だが、楽しみでもある。
文字数 1,391
最終更新日 2025.11.15
登録日 2025.11.15
『勇者』――――。
その肩書きを手にし、そう呼ばれることで勘違いする奴がいるとは思わなかった。
それに……僕なんかに消される勇者なんて、必要??
世界の平和のために魔王は倒すつもりだけど、その前に……。
要らない勇者たちは消していこうと誓う、僕なのであった。
文字数 1,184
最終更新日 2025.11.10
登録日 2025.11.10
俺の一言で会場はそれまでの熱気を失い。
集まった冒険者たちが一斉に、俺の方へと視線を向けた。
「『特別』は俺一人だ」
見下して発した、俺のその一言で。
会場に集まった冒険者たちのボルテージは最高潮を迎えるのだった……。
文字数 1,025
最終更新日 2025.11.07
登録日 2025.11.07
禁忌薬学をしていることがバレてしまった調合師の先生。
彼女は王都イチの調剤施設から除名処分となり、表向きには街の小さな薬局店をやっていた。
先生はあらゆる毒物に【不死の耐性】があり、よく自分を実験台に使っては調合したての丸薬をぺろりといただく。
めまい……、吐き気。呼吸不全……脈拍数の低下、耳鳴りに……吐血。手の震えなど、服薬した症状はさまざま。
そして今日もまた……彼女に依頼が届くのだった。
文字数 1,121
最終更新日 2025.11.06
登録日 2025.11.06
千田みさ子28歳、独身。
生前の深夜、彼女は十歳離れた兄とネトゲで協力プレイを楽しんでいた。
三徹していたせいか、LANケーブルに足を引っ掛けてしまう。データ保存をしていないことを思い出し、接続を優先した結果……後頭部をドアノブに強打して死んでしまう。
惨めな死を残念に思った神は、彼女に異世界での暮らしと特典として執事を付けてくれることに。
令嬢として人生を再スタートさせるが、執事が不死身の執事型AIだということがわかり……
文字数 1,158
最終更新日 2025.11.05
登録日 2025.11.05
とある冒険者パーティのチームワークに強い憧れを抱くリリア。
幼い頃より一人修行し、十年後。彼女は強くなった……いや、強くなり過ぎた。
大賢者をも超える、魔法少女になってしまったのだ。
その強さは幸か不幸か……、組んだパーティメンバーは自信を失い抜ける一方。
そして、最後の一人も抜け。孤独となったリリアは誓う……みんなに合わせようと。
しかし、強くなり過ぎた彼女が手加減すると……
文字数 3,437
最終更新日 2025.11.02
登録日 2025.11.02
あくまで魔界への門が開くまで、飽くまで悪魔であることを命じられた悪魔らしくないアーク・マクアと、悪魔になりたい熊の獣人の女の子アクーとの、あくまで一時的な共同生活の幕開け。
文字数 2,170
最終更新日 2025.11.01
登録日 2025.10.31
汚職聖女を暴いたメル・ダルク。
しかし、内容をまとめた年間報告書は偽装され、濡れ衣を着せられたメルは更迭処分されることに。
クビにはならなかったが、しばらくのあいだ新人冒険者のサポートを命じられ、『神の奇跡』を封印する腕輪まで付けられる始末。
残された道は……荷物持ち。
だが、少しでも動くとシャンシャンと音を鳴らす錫杖ですら――――。彼女が手にすれば、音もなく首筋に触れる凶器だった。
文字数 3,529
最終更新日 2025.10.30
登録日 2025.10.28
クソったれな世界でゴミカスのような彼の人生も、もうじき終わる――――。
「断頭台を上げろ――――ッ」
腕を縄で結ばれ、見せ物台として建てられたステージに上がりゆく男。
彼は一体、なにをしたのか?
広場に集まった見物人たちは、その理由を知らない。
ただ人々が集まっているから、人が集まったのか。
滅多なことでは行われない、断頭台による公開処刑があることを聞きつけ人が集まったのか。
だが、そんな事なんてどうでもいいのだ……。それがクソったれな世界というものだろう。
文字数 1,091
最終更新日 2025.10.25
登録日 2025.10.25