【完結】エルフを狩る者 ~世界から見捨てられた殺し屋の男とダークエルフの少女は、エルフに戦争を仕掛ける~

 戦争が終わり、世界に平和が訪れた。
 殺し屋という生き方しか知らない一匹オオカミの男――通称『カラス』は、場末の酒場を通じて汚れ仕事をこなしながら暮らしていた。

「クソみたいな町、クソみたいな世の中だ」

 そんな生きる目的を失ったカラスのところへ、とある依頼が舞い込む。

「殺しか?」
「いいえ、誘拐でございます」

 依頼者は、世にも珍しい種族――ダークエルフの男。
 自分たちを里から追放したエルフたちへの、復讐を企む者。

「この娘をご自由にお使いください」

 依頼の報酬として差し出されたのは、年端のいかぬ、ダークエルフの美少女――ノーラだった。

 まるで人形のように従順で真っ直ぐなノーラと、戦争を起こしても構わないとのたまう依頼者の男。
 2人の狂気染みた言動に血が騒いだカラスは、エルフの女を誘拐するという依頼を受け、ダークエルフの里へ旅立つ。
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