猫の王様の、なんでもない話
大学に入って一ヶ月、俺は友人を作ることは諦めた。そんなある日、大学に向かう途中で土砂降りに遭った俺は、自転車の前に飛び出してきた子猫を避けようとして、植え込みに突っ込んだ。新しいシャツは泥だらけになって破れ、気に入っていた自転車も壊れたけれど、涙は出てこなかった。けれど、全身に響く痛みと、チェーンの外れた自転車を引きずりながら歩いていたとき、俺に傘を差しかけてくれた人がいた……。
★『猫の王様』の外伝ですが、本編未読でも大丈夫です。
九条くんの視点による猫の王様との出会い、定番イベントなど、日常エピソードの短編集です。
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