殿下が婚約破棄して私に求婚するおつもりなので、嫌がらせの証拠を全力で隠しています
男爵令嬢ミレイユは、王太子の婚約者である公爵令嬢ベアトリスから嫌がらせを受けている。
濡れ衣ではない。全部本当だ。
ただ、隠し方があまりにも雑すぎる。自分の髪と同じリボンで靴を木に吊るし、頭文字入りのハンカチを現場に落とし、脅し文句を楷書で書く。
(馬鹿なの? うまく隠せよ)
困ったことに、王太子フェリクス殿下はこの嫌がらせを理由に婚約を破棄し、ミレイユに求婚するつもりでいる。男爵家に断るすべはない。しかも殿下の頭を通ると、ミレイユの「いいえ」はなぜか全部「はい」になる。
だからミレイユは今日も、自分がいじめられている証拠を拾い集めて、隠して回る。
卒業の夜会まで、あとひと月。
求婚を全力で回避したい男爵令嬢と、隠しごとが下手すぎる悪役令嬢と、アホな王太子の、約10,000字の短編です。
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だからミレイユは今日も、自分がいじめられている証拠を拾い集めて、隠して回る。
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