《PACHI-CON》──先読みは未来を救わない。
高校生・荒巻悠斗は、ある日突然、剣と魔法が存在する異世界へと転移する。
彼に与えられた固有能力《PACHI-CON》は、戦いの未来をわずかに映し出す奇妙な力だった。
敵の攻撃を告げる「先読み」、命の期限を刻む「カウントダウン」、条件を満たした者だけが挑める「アタッカー」。そして運命の抽選を突破した先にだけ訪れる、三十秒間の超強化状態――「確変」。
しかし、この能力は決して勝利を約束しない。
一度の判断ミスが死に直結する戦場では、派手な演出を楽しむ余裕など存在しなかった。
現実主義者の悠斗は、生き残るために地形を利用し、仲間を信じ、知略で格上へ挑み続ける。
旅の途中で出会うのは、拳一つで大地を砕く天然気質の聖拳士ユノ。そして、魔王軍四大幹部でありながら、圧倒的な実力と重度の中二病を併せ持つ上位魔族ヴェルナ・ディアグレイス。戦えば山を砕くほど強いのに、決めポーズの途中で転んで黒歴史を量産する残念すぎる最強幹部だった。
さらに豪快すぎる魔王までもが人間の町へ姿を現し、世界は再び戦火に包まれるかと思われた。
だが、その裏側では、人間と魔族の争いを利用して信仰を集めようとする天界の過激派が静かに暗躍していた。
勇者と魔王、そのどちらも盤上の駒に過ぎない。
世界を動かしていたのは、運命そのものを書き換えようとする神々だった。
運だけでは生き残れない。
力だけでも世界は救えない。
これは、「未来を読む力」を持ちながら未来に頼らず、自らの判断と仲間との絆で運命を切り開く、一人の少年の異世界戦略ファンタジー。
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