Tactical name: Living dead. “ Fairies never die――. ”
遠い昔の記憶なのでやや曖昧だが、その中でも鮮明に残っている光景がある。
企業が作った最先端のロボット達が織りなす、イベントショーのことだった。
まだ小学生だった頃の俺は両親に連れられて、とある博物館へと遊びに来ていた。
そこには色々な目的で作られた、当時の様々な工業機械や実験機などが、解説と一緒に展示されていた。
ラジコンや機械弄りが大好きだった俺は、見たこともない機械の物珍しさに、凄く喜んでいたのを朧げに覚えている。
その中でも人間のように二足歩行し、指や関節の各部を滑らかに動かして、コミカルなショーを演じていたロボットに、一際、興味を惹かれた。
それは目や鼻と言った特徴はない無機質さで、まるで宇宙服を着込んだ小さな人? そんな感じだった。
司会の女性が質問を投げ掛けると、人の仕草を真似て答える。
首を傾げて悩む仕草や、大袈裟に身振り手振りを加えたりと、仰々しくも滑稽に答えていた。
またノリの良い音楽に合わせて、ロボットだけにロボットダンスを披露したりもして、観客らを大いに楽しませていた。
声は声優さんがアテレコしていたのをあとから知るが、当時の俺は中に人が入ってるんじゃね? とか、本気で思っていたりもしていたくらいだ。
結局は人が別室で操作して動かす、正しくロボットに違いはなかった。
だがしかし、今現在は違う。
この僅か数十年でテクノロジーが飛躍的に進歩した現代科学。
それが生み出したロボットに変わるアンドロイドが、一般家庭や職場にも普及し、人と共に生活している時代だからだ。
外皮を覆う素材も数十年の間に切磋琢磨され、今では人間の肌の質感に近くなり、何がどうと言うわけではないが、僅かばかりの作り物臭さが残る程度。
またA.I.の発達により、より本物の人間らしい動き、表情の動きや感情表現までもを見事に再現している。
パッと見ただけでは、直ぐに人間と見分けがつかないくらい、精巧な仕上がりだ。
そんな昔のことを思い出している俺は、なんの因果か今現在、そのアンドロイドらと絶賛交戦中ってわけで――。
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