その人外、蜥蜴につき。


 俺が村までやってくると、村民たちであろうか。入り口で様々な農具を身構えた、殺意たっぷりの老若男女に出迎えられた。

 更には見張りの高台に居た狩人から、なんの警告もなく放たれた矢の雨が、俺の頭上から容赦なく降り注ぐ。

 慌てて回避行動を取る。反撃は一切しない。

 見知らぬ部外者であれば警戒こそされど、有無を言わさず敵対される謂れはない。当然、命を狙われる理由もない。


 だがしかし。それはあくまでも『普通の人間だったなら』の話しだが――。


 ※序章より冒頭を抜粋。
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