何カガ、居ル――。


 物書きの俺が執筆に集中できるよう、静かな環境に身を置きたくて引っ越した先は、眉唾な曰くつきのボロアパート――世間一般で言うところの『事故物件』ってやつだった。

 元から居た住人らは立地条件が良いにも関わらず、気味悪がって全員引っ越してしまっていた。

 そう言った経緯で今現在は、俺しか住んでいない――筈なんだが。



 “ 何かが、居る―― ”



 だがしかし、果たして――。“ 何か ”とは……。

 

 
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