我、輝夜の空に君を想ふ。

——妖という存在を知っているだろうか。

彼らは人を化かし、人に悪さをする。

人間と同じ世に生きながら、けれど決して人間と分かり合う事のない存在。

そんな妖達は、時代が移り変わるにつれその在り方を変えた。

人と同じように寿命を設け、人の社会に溶け込むようになったのだ。

現代の妖は殆ど人間と変わりない。ただ一点を除いては。

それは……『夜になると妖の力が覚醒する』というもの。

そんな妖達は現代でどう生きるのか。そしてどうして妖は人と寄り添う生活をしようと決めたのか。

その全てを語るには今は少しだけ早すぎるかもしれない。

ただ、彼らは望んでいるのだ。

——彼らの希望であり、光である、ただ一人の少女を。
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