君がもう一度、コートに立つまで
朝倉湊には、ずっと好きな人がいる。
同じ体育館で毎朝練習している、女子バスケットボール部のエース・水瀬青葉。
大学でもバスケを続ける。
そう迷いなく未来を語る彼女を、進路すら決められない湊はいつも眩しく見ていた。
――あの日までは。
交通事故によって、青葉の利き手である右手に後遺症が残った。
箸が使えない。
髪を結べない。
ノートが取れない。
そして、大好きだったバスケットボールも以前のようにはできない。
「バスケができないなら、頑張る意味なんてない」
そんな青葉が病院で出会ったのは、「その手で、何がしたい?」と問いかける作業療法士だった。
髪を結ぶ。
制服を着る。
学校へ戻る。
友達と笑う。
もう一度、ボールに触れる。
失った日常を一つずつ取り戻していく青葉。
その隣にいるうちに、何者にもなれなかった湊にも、初めて目指したい未来が生まれていく。
夢を失った少女と、夢のなかった少年。
これは、もう一度元の自分に戻る物語ではない。
今の自分で、もう一度未来を選ぶための青春恋愛物語。
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箸が使えない。
髪を結べない。
ノートが取れない。
そして、大好きだったバスケットボールも以前のようにはできない。
「バスケができないなら、頑張る意味なんてない」
そんな青葉が病院で出会ったのは、「その手で、何がしたい?」と問いかける作業療法士だった。
髪を結ぶ。
制服を着る。
学校へ戻る。
友達と笑う。
もう一度、ボールに触れる。
失った日常を一つずつ取り戻していく青葉。
その隣にいるうちに、何者にもなれなかった湊にも、初めて目指したい未来が生まれていく。
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