君が歌うたび、月は遠くなる


世界が、彼の歌に救われていく。

それは奇跡か、それとも呪いか。

 

事故の日、すべてが壊れた。

音だけが残り、月だけが残り、彼の中には消えない“夜”が残った。

 

主人公は男。
感情を削り、痛みを押し殺し、ただ音を積み上げる存在。

彼の歌は人を救う。
孤独を溶かし、絶望を照らし、何万人という心を再生させる。

だが――

救われるのは、いつも“他人”だけだった。

 

やがて出会うひとりの少女。

彼女だけは、彼の音を「救い」ではなく「叫び」として聴いた。

その瞬間、恋が始まる。

それは甘やかな奇跡ではない。

彼にとって恋とは、
失うことを前提にした“再発火”。

歌えば、世界は救われる。
歌えば、彼女が遠ざかる。

 

物語は月蝕の夜へ向かう。

月は実在する天体であり、同時に彼の心の象徴。
やがて世界同時月面共振ライブという、前代未聞の舞台が設計される。

光は月へ集中し、音は夜を裂く。

そして終幕――
誰もいないステージに残るのは、一台のピアノと、ひとりの男。

最後に鳴る音は、救済か、断絶か。

 

これは、

歌が世界を救い、
恋がひとりの男を壊す物語。

静かで痛くて、それでも美しい、
ラブストーリー。




Netflixオリジナルアニメ映画作品の『超かぐや姫!』を観て感動して、この作品を書きました。
ただ、書いていくうちになんか最初に思い浮かべていた物と別物になっちゃいました笑笑

長編にしようか迷いましたが、私の発想力では短編が限界でした。
文字数的には少ないので気軽に読んでみて下さい!
24h.ポイント 484pt
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