かつて勇者に倒された火竜の生まれ変わり少女は、今度こそ平穏無事に生き延びたい
幼い頃から、不思議と炎を操ることのできたアルフレア。
両親を亡くし、小さな町の宿屋で働いていたアルフレアは、ある日、赤くキレイな欠片を持った年若い男性の旅人に出会う。
――それ、わたしの鱗!
ガラスでも、宝石でもない。それは、紛れもなく前世の自分の失くした鱗!
普通、火竜が死んだら、鱗もなにも、塵となって消えるのに。
どうして残ってるの? どうしてソイツが持ってるの?
ってか、わたしの前世、「火竜」だったの?
突然のように押し寄せてきた前世の記憶。
洞窟の奥で、ヒッソリと暮らしていたのに。なにもしていないのに「討伐」にやってきた人間。長きに渡った死闘の末、倒れたアルフレアは首を斬られて死んだ。
そして生まれ変わった今。火竜はおろか、魔獣も魔法も残っていない世界。そんなものは、古老の話すおとぎ話。
鱗を、「お守り」と言って持っていた青年、リジェン。彼は、炎を生み出せるけど、制御できないアルフレアに、王都に来ないかと誘う。王都には、まだ魔法を研究している機関があり、そこでなら、炎を操る術を学べるという。
炎のことは制御できるに越したことはないけど。それより気になるリジェンの鱗。
鱗を取り戻したい? 今更取り戻してどうするの?
悩みながらも、リジェンの意見に乗る、アルフレア。
しかし。どうやら彼は、火竜だった前世のアルフレアを殺した冒険者が前世だったみたいで。その上、この国の王子だったみたいで。
同じ運命は辿りたくない! 前世の因縁なんて無かったことにしたい!
けれど、鱗も彼も気になって。
前世が火竜だったアルフレアと、かつて彼女を殺した冒険者だったリジェンの、「現世こそ、違うルートを模索します!」物語。
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