夕日に映る君――初恋の音色
夕日の野原で出会ったピアノの先生に、三つ編みの髪をした十六歳の少女・琴音は、初めての恋をした。
優しくて、少し寂しそうで、ショパンの悲しい曲を弾く人。
「可愛い」と言われるたびに、琴音の胸は花が咲くように弾んでいく。
一方、工場で働く姉の水江もまた、ある青年に心を惹かれていた。
その人は水江に優しくしてくれるのに、なぜか手だけはつないでくれない。
先生の涙。
青年の秘密。
夕日、波音、ピアノの音色。
姉妹それぞれの淡い恋は、やがて一人の男の過去と、思いがけない真実へと重なっていく。
これは、奪い合う恋ではなく、互いを思いやる恋の物語。
初めて人を好きになった少女が、恋の喜びと痛みを知っていく、みずみずしく切ない純愛小説です。
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