後宮の月下美人〜容姿の美醜など、皇帝陛下の内面にある魅力の前では些細なことでございます。〜

 リーファは、自ら望んで後宮に輿入れした。

 かつて自身が命を救われた稀代の賢帝に、心を奪われていたから。

 しかし後宮に彼の方は来ない。
 醜姿の皇帝と呼ばれ、影で嘲笑されていることを……後宮の美女たちが抱かれたくないと思っていることを、おそらくは察しているから。

 だからリーファは、後宮に来た。

 貴方を慕う者はここにいるのだと、毎日文を送り続ける。

 正妃にはなれずとも、あの優しい皇帝の愛妾くらいにはなれると信じて。
 そして後宮の美女たちへ、彼の内面の魅力を伝えるのだ。
 
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