死ぬ前に君と。

死ぬ前にやりたいこと。
君とやりたいこと。
その境目が、少しずつ分からなくなっていく。

退屈な毎日をなんとなくやり過ごしていた冬馬の前に、
ある日、分厚いノートを抱えた女の子・咲良が現れる。

「これ、“死ぬ前にやりたいことリスト”なんだよね。
 手伝ってくれない?」

強気で、からかうように笑うくせに、
自分の本当のことはほとんど話さない咲良。
丁寧で、少し距離を取りたがる冬馬。

二人は、リストをひとつずつ叶えながら、
夜の海へ行き、花火を見て、どうでもいい話で朝まで起きている。
ただの「イベント」のはずだった時間が、
いつの間にかお互いの「生きていた証」になっていく。

けれど、咲良には誰にも見せないもう一冊のノートがあって、
そこには “君には言わないままの気持ち” が書き込まれていく。

「生きているあいだは、絶対見せない。
 ……でも、もし私がいなくなってから、
 どうしても見たくなったら、君は見てもいいよ」

期限付きの約束と、
開けるかどうか分からないノート。

限りがあると知りながら、
それでも「今日」を一緒に重ねていく二人の、
静かでわがままなラブストーリー。
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