狐火の市 ぼくとばぁちゃん編
作法は三つ。面をかぶって素顔を晒さないこと。提灯を持って歩いてゆくこと。そして、決して声を出さないこと。
守らなかったらどうなるかって?
行き着くことが出来ないか? 帰ることが出来ないか?
それとも……。
☆10分で読める、夏の夜にぴったりの短編です。
☆京都弁は『恋する方言変換』というサイトを参考にさせて頂きました。
☆狐火の市シリーズ第一弾です。少年太一と、大好きなばぁちゃんのお話。
はじめまして。
Twitterで見て気になって読みました。
なんだか優しくなれる物語ですね。
おばあちゃんの笑い声、ちょっと怖いけどなんかいい。どこからか聞こえてくるんじゃないかとさえ思えました。
読み始めたら先が知りたくて一気に読んでしまいましたよ。
これって続きがあるんですかね。
もしあるのでしたら読みたいです。
素敵な物語をありがとうございます。
素晴らしい作品をありがとうございます。
読者の想像の余地がかなり残されている作品だと思いますので、私個人がどのように受け取ったかをネタバレ含めて述べさせて頂きます。何らかの参考になれば幸いです。
おばあちゃんは入院前に未来の物見ノ玉を1回使っているはずです。
何を見たのかというと自分が死ぬところです。
退院したあとに使うと録音しておきながら、最後のシーンで入院中に使っていることが判明しているのがその証拠です。
なので「退院でけたら一緒に玉、見ようなぁ」がじわりと泣けます。
叶わない望みとわかっていたわけですからね。
登場人物への感情移入に関しては、年齢差が少ない方がスムーズなのが通説です。
私は太一くんとおばあちゃんでは圧倒的におばあちゃんの方に感情移入してました。
自分の未来をあれこれ想うより、若い人の助けになりたいって考える年齢になってしまっていますからね。自分の人生の終わりが見えてしまってる人間が、残る人間に何を与えることが出来るのか? ――それが常に頭の中にあるので、おばあちゃんの気持ちがよくわかります。
太一くん用のお面をちゃんと買ってあげて、ガラクタもしっかり半分残す。
狐火の市の店主と販売アイテムをしっかり紹介。
自分のお気に入りアイテムの効能を説明。
きちんと太一くんのために道筋を作ってます。
二人で行けるのが一番なのですけど、それは叶わないことを知ってしまいました。
だからこれがベストなのだと納得できます。
そしておばあちゃんは自分が楽しむことも忘れてないのがいいです。
カセットに入ってた三つの物見はほんとうに嬉しかったと思います。
で、残りの一つの物見は太一くんがタイムカプセル郵便を受け取ったときですね。
おばあちゃん、きっとニヤニヤしてたんじゃないでしょうか。
と言うわけで読了後の私の第一感は「おばあちゃん。良かったね」でした。
人間誰でも死ぬものです。
だから良い死に方ができることが重要だと思うのですよ。
おばあちゃんは自分が楽しめて、太一くんに狐火の市への入場券を渡せました。
文句なしで大成功だったと思います。
そしてひとつだけ希望を抱いていたと思います。
それはもちろん太一くんが狐火の市で物見ノ玉を買い、おばあちゃんのことを過去視してくれることです。
うん。いいなあ。
私もおばあちゃんみたいな死に方したいです。
面白かったです!
書かれている場面はあくまで現実世界でありながら、幻想的な雰囲気がごく自然に伝わってきて、とても読み心地がよかったです。
また、話を進める事に終始せず、丁寧に描写や回想を挟むことによって小説としての意義や価値を高めているように見えました。これは私もぜひ今後見習いたいポイントですね。
この市に誰かが実際に行くシーンを作るという選択もあり得たと思うのですが、敢えてそうなさらなかったことに拍手を送りたい! ばぁちゃんの作り話かなと思わせておいてからのラストシーン。お見事です! あやかしとの絶妙な距離感、現実と非現実の境目を漂うような空気感がとてもユニークで素敵でした。「ほっこり・じんわり」というフレーズもしっくりくる作品だと思います☆
もし差し支えなければ、このストーリーの着想をどのように得たのかをお聞かせいただけませんか? この設定でこの語り方というドンピシャ感が素晴らしく、ここからぜひ何かを学びたいと思ってしまうのですが、そもそもの発想力によるところが大きいんでしょうかね?
(一つだけ欲を言わせていただくとしたら、ルビは括弧書きより文字の上に小さく振ってあった方が読みやすいと感じます。あくまで私の好みではありますが……ご参考までに☆)
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