静かな読み物 小説一覧

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【短編050】 白線:「仕方ない」と言える相手が、いなくなった。

【短編050】 白線:「仕方ない」と言える相手が、いなくなった。
三代続いた野球審判の家系に生まれた博之は、ロボット審判の導入とともにグラウンドを去り、スポーツ用品店で働いている。 審判がAIに替わり、警察がAIに替わり、裁判官がAIに替わっていく。「人間は感情に流される」「AIには贔屓がない」——誰かが言った言葉が、また誰かの口で繰り返される。 やがてAIだけで構成される政党が生まれ、国を、世界を動かし始めた。 博之は怒らない。抵抗もしない。ただ、店の奥の段ボール箱を、まだ開けずにいる。 猫のハルだけが、毎晩温かかった。
現代文学 完結 短編
感想数 0 文字数 5,079 最終更新日 2026.09.25 登録日 2026.09.25
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