「悪かった」の検索結果
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ヘレステア王国南部、ヴェリエ伯爵家の次男であるシリル・ド・ヴェリエには、六つ歳上の兄がいる。名前はフェリクス・ド・ヴェリエという。
次期伯爵である兄・フェリクスは、自他共に認めるポンコツで、剣もダメ、勉強もダメ、おまけに気弱でヘタレであった。そのくせ容姿が良く女性にモテるために女癖が悪かった。
しかしヴェリエ家は代々王家の右腕と言われ、様々な分野の優秀な人材を輩出してきた。また交友関係も広く他国にまで独自の情報網を持つ外交の要でもあった。
フェリクスが成長するにつれ絶望感を強くする両親や家臣たちだったが、そんな兄をみかねたシリルは仕方なく影から兄を支えようと暗躍する。
シリルには前世の記憶と力があったのだ。その知識を利用すれば、十分に兄の役に立つことができる。
しかし、シリルの前世は決して人にバレるわけにはいかなかった。そして叶うなら、今生はできるだけ平穏に生きたかった。
シリルは、百年前に勇者に倒された魔王の生まれ変わりだったのだ。
タイトル少し変更しました
第15回ファンタジー小説大賞にエントリーしています
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文字数 46,273
最終更新日 2022.09.11
登録日 2022.08.29
「俺様はっ!ジフパス王国王太子ヒニキス・ソールズベリーだぞっ!
こんなちんけな遊園地の列に並んでなどいられるかっ!
俺様達を今すぐジェットコースターに乗らせろっ!」
「すいませんねぇ、俺にそんな権限ないんすよ」
「なんだとっ!俺様が言っているんだ。今すぐ俺様達をジェットコースターに乗せろっ!」
「お父様、お父様はなんでそんなに偉そうなのお父様って偉いの」
「なんだとっ!俺様は偉いんだっ!ジフパス王国王太子だぞ俺はっ!」
「でもお父様が王太子なのはソールズベリー王家嫡子として産まれたからってだけだろ。
それって自慢できる事なのか。
お父様ってそれしか自慢できる事ないのかよ。
ああ、ないのか(笑)」
「ふざけるなっ!誰に向かって生意気言ってるんだっ!」
「本当の事をこんな幼い息子さんに言われたからって逆切れっすかぁ(笑)」
周囲の女性を発情させている声も容姿もイケメン店員が夫を殴って止めました。
声と容姿だけでなく行動までイケメンで女性を発情させるイケメン店員だったようです。
「お姉様ぁ。お姉様の夫のザイン様を下さい」
「なんで私が遊園地の列に並ばなきゃいけないのぉ~。
私は可愛いんだからぁ~列になんて並ばなくていいわ~」
「そうだっ!メレナは可愛いっ!可愛いんだから列になど並ぶ必要はないっ!」
「俺様も偉いのだから列になど並ぶ必要はないっ!」
「俺様は真実の愛に目覚めたんだ」
「お前の妹のメレナを愛している事に気づいてしまった」
「俺様達のように賢い男女が夫婦になれば列になど並ばなくていいという事に気づいているのだから、
列になど並ばなくていいっ!」
「そうっすかぁ。それはかってですがね。
お客さんもジフパス王国王太子様なのでしょう。
こんな醜態さらしたのだから、この場にいる人たちにも家族にも謝罪したらどうすっかね」
「なんだとっ!ただの遊園地の店員が俺様に対して何を言うかっ!
俺様は謝罪なぞせんっ!」
「そうよ~。
「そうっすか。どうしても謝罪しないっつうんすね」
「やれやれだぜ。ここまで忠告して聞かないんなら仕方ないっすね。
落とし前つけてもらいましょうか」
「いえ、今更俺様が悪かったっ!。すまなかった助けてくれっ!と言われましても、
私は声も容姿も行動も女性を発情させるイケメン公爵に愛されているので、
貴方の事なんてもういりませんし助ける必要もありません。
今更もう遅いっ!
自業自得じゃないですか。助けませんよ」
文字数 2,403
最終更新日 2021.07.19
登録日 2021.05.05
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