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「宮本拓海の妻」「佐伯大介の妻」――。華やかなプロアスリートの家庭を支えながらも、自分の名前を消し、家庭という狭い空間で「透明人間」になる焦燥感に震えていた遥と智子。彼女たちは夫の影に徹することを辞め、地域の子どもたちの居場所となる子ども食堂「キッチン・エール」を立ち上げる。
ネットの激しいバッシングや組織の内部分裂といった過酷な嵐に直面しながらも、冷徹な税理士・高沢や元Jリーガー・マサたちの力を借りて全国へと繋がる絆を構築していく。
犠牲の上に成り立つカタチを壊し、双方が自分の場所で極限まで輝く「新しい夫婦のカタチ」を模索する、主婦たちの本気の逆襲を描いた感動の長編小説。
文字数 96,017
最終更新日 2026.06.01
登録日 2026.06.01
「本当のことは、届く」。広島の小さな定食屋を舞台に、五十八歳のオーナーと就活中の学生スタッフたちが、それぞれの「これからどうするか」と向き合う群像小説。膵臓の腫瘍を告げられた龍太郎は、八年間育てた店の行く末を静かに考え始める。バイトの蒼は志望動機が言えず、礼は働く意味がわからず、花は自分の選択を親に話せずにいる。龍太郎は答えを渡さない。ただ、最後まで聞く。聞き終えてから、一言だけ返す。その言葉が、少しずつ誰かの中で何かを動かしていく。就活と終活、ふたつの「シュウカツ」が交差する、食と人の物語。
文字数 71,269
最終更新日 2026.05.17
登録日 2026.05.17
深夜のデニーズ、ゲリラ豪雨の夜に最悪な男運を持つ三人の女性が出会う。顔だけのヒモ男に尽くす広告チーフ、母親の操り人形である商社内定生に悩む女子大生、狂気的な束縛を仕掛けるサッカー部エースに怯える高校生。
彼女たちは自分の人生の「治安」を取り戻すため、人生治安維持組織『DDC(ダメンズ・デトックス・クラブ)』を結成。大人のルールと冷徹なファクトを武器に、クズ男たちを痛快に完全駆逐していく!しかし、トラウマから作った「三箇条の掟」が、今度は彼女たちを縛る呪いとなってしまい……?
過剰な防衛本能を乗り越え、本当の自立と誠実な愛を見つけるまでを描く、新世紀の痛快ガールズ・エンパワーメント群像劇!
文字数 95,494
最終更新日 2026.05.16
登録日 2026.05.16
完璧に調律されたエリート校の頂点に立つ少年・瀬良航太。ある日彼は、旧校舎で自分と全く同じ顔を持つ少年・九条怜と出会う。それは、人類の精神を管理・標準化する巨大な陰謀「プロジェクト・エリュシオン」の幕開けだった。
「成功体」として育てられた航太と、「失敗作」として捨てられた怜。さらに感情を持たない三人目のクローン・朔。彼らは自らの実存を懸け、偽物の楽園への反逆を開始する。
「僕たちの善意も、すべてプログラムなのか?」
絶望的な疑念のなか、傷つき、迷いながらも、少年たちは自分だけの「不協和音(アンセム)」を響かせていく。
剥き出しの意志と体温の衝突を描く、圧倒的実存SFサスペンス。
文字数 64,442
最終更新日 2026.05.16
登録日 2026.05.16
広島の私立高校で修学旅行委員長を命じられた教師・田中誠一は、「日本とのつながり」「平和の再確認」など四つの条件を満たす行き先を探し続ける。ある夏の夜、居酒屋で出会った商社マンの一言が、田中をウズベキスタンへと導いた。
委員の生徒・倉田葵は、七十年以上前にタシケントで働いた曽祖父の手帳と、一枚のスザニ(伝統刺繍)を胸に秘めていた。「その土地に立って、ありがとうと言ってきてくれ」――曽祖父の約束を果たすため、葵はこの旅を待ち続けていた。
妨害工作、事実無根の疑惑、幾重もの困難を乗り越えて、四十人の高校生はシルクロードの青い都へ旅立つ。七十年の縁は、今ここで、一本の線としてつながる。
文字数 49,608
最終更新日 2026.04.27
登録日 2026.04.27
過去を喰らい、今を笑え! 広島・横川を舞台に贈る、不器用な大人たちのハートフルコメディ。
かつて「横川の貴公子」と呼ばれたイケメン高校生・健は、三十年の時を経て見事な太鼓腹のオヤジ(=デブート)に。一方、誰にも見向きされなかった暗い図書委員・由美は、絶世の美魔女(=美ブート)へと変貌を遂げていた。
行きつけの居酒屋「提灯亭」で互いの正体を知ってしまった二人。その奇跡の露見を皮切りに、元狂犬パンクロッカーの金物屋や、過去に深い因縁を持つ男女など、街の住人たちが次々と衝撃の過去を暴露! 悪ノリした居酒屋の大将・五郎の鶴の一声で、過去と現在のギャップを競う前代未聞の「横川ギャップコンテスト」が幕を開ける。
隠したい過去のトラウマ、すれ違う想い、三十年越しの不器用な贖罪、そして青い詩集に隠された真実……。コンテストの熱狂の中で、彼らは自身の黒歴史と真っ向から向き合い、本当の意味での「再起動(リブート)」を果たしていく。
何度だって人生はやり直せる。笑って泣ける、横川の街の愛おしい人生賛歌。
文字数 79,132
最終更新日 2026.03.18
登録日 2026.03.18
広島・横川の路地裏に、小さなバー「瀧」がある。カウンター八席、マスターの沖田が一人で切り盛りするその店には、それぞれに傷や迷いを抱えた常連たちが集まっていた。そして端の席には、いつも静かに座っているタキさんがいた。何も聞かないのに、なぜか心の奥まで見透かされる。誰もがそう感じていた。
ある夜、一人の若い女性が「祖父を探している」と古い写真を持って現れた。その瞬間から、タキさんをめぐる静かな謎が動き始める。
みんなが知っていたはずのその人は、いったい何者だったのか。そして三十年間、沖田がひとり閉店後に作り続けてきた、誰も飲まない一杯のハイボールの意味とは。
すべてが明らかになる夜、「瀧」は温かく満ちる。
文字数 47,045
最終更新日 2026.03.14
登録日 2026.03.14
東広島の老舗和菓子屋の娘・桐島葵、二十八歳。恋人に別れを告げられた夜、彼女は泣きながら餡を炊き、それを捨てられずに冷凍した。
翌朝、幼なじみのライバー・森下凛からLINEが届く。「横川で和菓子カフェをやろう」——。
なぜ和菓子なのか。なぜ横川なのか。二人は夜ごと横川の街で語り合い、夢に向かって走り始める。しかしその傍らには、凛のフィアンセが抱える秘密、父が封印してきた横川の記憶、そして葵自身が親友に言えずにいる「小さな嘘」が、静かに影を落としていた。
路地裏で出会った小学生・蓮との縁が、二人の背中をそっと押す。信頼と裏切り、善意と沈黙が交差する横川の夜を越えて、和菓子カフェ「咲餡」はやがて扉を開く。
甘さの奥には、影が要る——。祖父の言葉が、すべての答えだった。
文字数 37,640
最終更新日 2026.03.13
登録日 2026.03.13
シャッターが並ぶ宇部市の商店街。卒業論文の調査でその現実と向き合った大学生・藤原蒼は、「論文を書くだけでは意味がない」と仲間を集め、再生プロジェクトへと踏み出す。山口大学、宇部高専、商工会議所の若者たちが衝突しながら前へ進む中、広島から一人の男が現れる。宇部出身の飲食事業家・坂本隆二。彼はアドバイスをしない。ただ問いを重ねるだけだ。なぜ彼はこの街に戻ってきたのか。くたびれたデニムジャケットの内ポケットに、いつも何かを忍ばせて——。街の再生と、一人の男の二十七年越しの贖罪が交差する、問いと答えの物語。
文字数 34,313
最終更新日 2026.03.12
登録日 2026.03.12
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