人間を裏切った元勇者ですが、なぜか相棒が迎えに来ました。

かつて勇者として人間の国を救ってきた私――リュシエルは、
ある理由から人間を裏切り、魔王軍についた。

滅ぼされた天使の国の真実。
家族の選択。

そして、勇者として長年の相棒・ベル。
説明すれば、きっと止められる。
だから私は何も言わず、彼の前から姿を消した。

……それなのに。

ダンジョンで再会したベルは、
何事もなかったかのように私の名前を呼び、
当然のように「戻れ」と言った。

それは作戦なのか。
勇者としての判断なのか。
それとも――私情なのか。

凱旋式での派手な告白さえ、
私は信じきれずにいた。

天使一族は裏切り者となり、
今の私と一緒にいることは、
ベルにとって何の保証にもならない。

それでも彼は、夜の静けさの中で言葉にする。

「俺は、そばにいたい」

相棒として特別だった時間と、
恋愛として踏み込んでいいのか分からなかった想い。

疑い、すれ違い、それでも向き合った先で、
私はようやく――彼の本心を受け取る。

これは、
人間を裏切った元勇者と、
それでも迎えに来た相棒の、
じれ甘で少し重たい恋愛ファンタジー。
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