剽げ舞の夜に 桶狭間異聞
桶狭間の戦いを間近に控える永禄三年(1560年)五月、前田利家は主君・織田信長の逆鱗に触れ、諸国浪々の憂き目にある。
信長の気性からして許される見込みは皆無。
武名を利し、他家へ己を売り込むのが得策であったが、今川義元挙兵の報を聞き、じっとしていられなかった。
帰参が叶わねば、死をも辞さず!
それだけの覚悟で、信長が逗留している尾張北部の農村・小折村へ乗り込むものの、そこで見たのはあまりに意外な光景だ。
近隣の村を束ねる有力者を集め、御張行(今風に言うと一種の仮装舞踏会)を大々的に行い、何と信長自ら女装して華麗な舞を披露していたのである。
小折村を束ねる長の娘、生駒類に溺れ、惚けてしまったと言う噂も飛び交っていて、怒りと失望を募らせる利家。
だが、信長暗殺の企てを阻止した事で目通りの機会を得た時、利家は、主君の胸に潜む余りに深い心の闇を思い知る事となるのであった。
エブリスタ、小説家になろう、ノベルアップ+にも投稿しております。
信長の気性からして許される見込みは皆無。
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帰参が叶わねば、死をも辞さず!
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