月影の怪盗と騎士団長
七年前のあの夜、母は最後にこう言った。「生きて」と。
家族を皆殺しにされた男爵令嬢リゼットは、正体を隠して怪盗ノクターンとなり、事件に関わった貴族たちの屋敷から、奪われた母の形見の宝飾品を一つずつ取り戻していく。証拠も予告状も残さない、静かな復讐。
けれどある夜、忍び込んだ屋敷で待っていたのは、王国騎士団長レオン・アルヴェールだった。「ご存じでしたか」「有名人だから」。正体を隠したまま火花を散らす二人は、いつしか昼の顔でも顔を合わせるようになる。
七つ目の宝石にたどり着いたとき、リゼットは事件の真実と、もう一つの想いに向き合うことになる。
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