ふたりで居たい理由-Side H-

高校二年の夏の終わり。二学期からの転入生が、私。

高校卒業まであと一年半ほど。受験もあるし、今更、新しい土地で誰かと仲良くすることもなく、必要最低限の関わりがあればそれでいい。

理解しようとも思えない両親から離れるために、家には居たくない。だから、外で過ごすための場所探しをするけど、高校生がひとりで居られる場所なんて限られる。私に関わってくれる大人は、みんな仕事として接してくれるから、その分会いやすかったし、割り切れて楽だった。

同年代が居なさそうだからと入ったカフェに来たのは、他校の男子生徒。偶然が重なって、彼とは放課後に毎日会うように。家に居る時間を減らすために、利用できる人だ。

(今までは、大人しか使ってこなかったのに……)

周囲から隠れるようにギターを鳴らす彼には、他にも学校では見られたくない一面があるようで…?





新しい土地で居場所探しをする女の子と、他校の男の子のお話。
Rシーンは相当物語が進んでからですが、入ります。
学校生活や社会制度、心身の症状など、ご都合主義な緩い独自設定です。
フィクションです。実際の人物や団体などには一切関係ありません。
他サイトにも掲載しています。
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