亡国の姫を名乗る帝国のお姫様、自由を求め奔走する!
「私はただ“自由”が欲しかった」
「貴族…、「姫」としての生活は私の性分には向かないものでね──…」
「そもそもが兄弟も二十三人もいたら──私一人居なくなっても構わんだろう?」
「王女は私でなくても構わないんだ…ああ、誤解なきように言うが──家族仲も兄弟仲も特段悪い訳ではないぞ。」
「冒険者となって思いっきり走ってみたい──いつしか私の中の激情(憧れ)は強く大きく深くなっていった…。
本当に。生まれる時代と性別を違えていたら──私は近隣諸国を武力で平吞し、覇王として君臨していただろう──まあ、実際は女で生まれ、見果てぬ夢を描く夢追い人…、それが私だ。」
齢18歳の姫君(少女)が憧れ夢想した道──【冒険者】。
彼等冒険者は、報酬次第で人殺しと犯罪行為以外ならどんな依頼も受ける武装組織──【冒険者ギルド】の門を叩いた瞬間から。
少女の夢は始動する──
と
思われた、
が。
「…髪がいい加減鬱陶しいな、切るか。」
【収納】より取り出したるは刃渡り7㎝の文房具──黒塗り刃の鋏。
バサッ、バサバサッ、バサリッ。
長く綺麗なオレンジ色の髪を耳の下辺りからざつくりと雑に切った姫君は…躊躇いなどなく、最後まで手を止めなかった…。
「さっぱりしたな?では、行こう──さらばだ、城よ。」
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