せつない 小説一覧
81
魔獣ユーケルンと侯爵令嬢レミリア
――お願い、ずっとそばにいて。
リンドブロム大公国の侯爵令嬢レミリア・アルバード。十六の誕生日を迎えたその日、結婚相手も決まってしまった。
上流貴族アルバード家の令嬢として、彼女は侯爵家を継いでもらう婿を取らなければならない。しかし……。
「ずっと、お母様の言うことをきいてきたわ。でもやっぱり、私はただの道具だった」
――だから、最後だけ。自分の願いを叶えてもいいでしょう……?
レミリアの希望――それはアルバード家で所有する魔法陣『風のユーケルン』を起動し、その姿をひとめ見ることだった。
※『収監令嬢は◯×♥◇したいっ!』の外伝作品にあたりますが、『収監令嬢』未読でもまったく問題ありません。
※表紙は「夢で逢ったヒトメーカー」で作成いたしました。
82
シチューにカツいれるほう?
一見、みんなに頼られる優等生。
でも、人には決して言えない秘密があった。
仄暗い家の事情……。
学校ではそれを感じさせまいと、気丈に振る舞っていた。
見せかけの優等生を演じるのに疲れ、心が沈んでしまうとき、彼の存在があった。
毒吐く毒親、ネグレクトする毒親。
家庭に悩まされているのは彼も同じだった。
83
ぼくは犬のチロ
ぼくは犬のチロ。
ぼくの飼い主は、優しくてかわいいんだけど、とても泣き虫なんだ。
少しせつないお話です。
なろうでも掲載中。
※無断転載禁止です。
84
小さな恋の物語
「恋をしてみたい」
輿入れが決まったお姫様はそう願い、訪れた別荘で一人の少年と出会った。
85
もう独りのあなたと私
蒼井凪(17)は、夏休みのある日、図書館で1冊の本を見つける。
大正時代に書かれたその本の著者である常盤満に、凪は一目惚れをしたのだった。
その本には、彼が運命の女性と出会い、結ばれ、別れが訪れるまでが書かれていた。
彼は凪と全く同じ名前の女性と結婚していた。しかも、二人の出会いは、彼女が凪と同じ年齢の時だった。
運命を感じた凪は、二人の出会いの場所となる海辺を訪れる。誰もいない静かな海だった。
海を眺めながら歩いていると、溺れている少年を見つける。
思わず海に飛び込む凪だったが、凪も溺れてしまい、意識を失う。
目が覚めると、目の前には、心配そうに凪の顔を覗き込む青年がいた。
彼は、凪が恋した常盤満その人だった。
タイムリープから始まる初恋と一生分の恋の物語。
86
読切短編 灯りの名前を知らないまま
軽音部に入った春、先輩のギターケースに同じ推しのアクキーを見つけた。
それだけのことで、胸に何かが灯った。恋とも呼べない、妄想とも違う——ただ「始まる」という静かな確信。
先輩は翌春に卒業した。何も始まらなかった。だから何も終わらなかった。
あの予感は正しかったのか。十年経った今も、私には答えがない。
でも最近思う。予感というのは、当たり外れで測るものではないのかもしれない、と。