あなたにおすすめの小説

婚約破棄されたので、蜂も連れて出ていきます 〜蜂のいない果樹園に、実がなるとお思いで?〜 表紙

婚約破棄されたので、蜂も連れて出ていきます 〜蜂のいない果樹園に、実がなるとお思いで?〜

 王都の夜会で、わたくしは婚約を破棄されました。理由は「その手を見ろ」。蜂に刺された痕だらけの手が、侯爵家の恥だと。 「我が領の果樹園に据えられた箱は、すべて焼き払う」 「では、持ち帰る許可をいただけませんか」 「持っていけ。一匹残らずだ」  ――承知いたしました。一匹残らず、でございますね。  その夜のうちに、四十二の巣箱を運び出しました。  花は、それだけでは実になりません。運ぶものが要るのです。けれどあの方は三年間、一度も果樹園に足を運ばず、木は勝手に実るものだと信じておいででした。  やがて訪ねてきたのは、十年も果樹が実らぬ北の辺境伯。「木ではなく、土でもなく、虫が」——わたくしの言葉を、手帳に書き留めてくださる方でした。  北の丘に緑の粒が実る頃、南の果樹園は花だけを咲かせて秋を迎えます。  異世界養蜂ざまぁ・一話完結。ヒロインの武器は特殊能力ではなく、百年ぶんの帳面です。
恋愛 完結 短編
文字数:10,817
飛べない子竜と一緒に捨てられたので、二人で最強になって帰ってきます 表紙

飛べない子竜と一緒に捨てられたので、二人で最強になって帰ってきます

竜騎士の名門・ヴァルデリア公爵家の令嬢イゾルデ。選定の儀でわたくしを選んでくれたのは、翼が豆の葉ほどしかない、産毛ふわふわの子竜でした。 「飛べない竜は不良品だ」――婚約者の竜騎士団副団長ライナス様はそう言い放ち、婚約破棄。この子を捨てれば考え直すと言われましたけれど、お断りいたしますわ。飛べないことと、弱いことは違いますもの。 子竜のテトと二人で流れ着いた西の辺境で、わたくしたちを笑わない人に出会いました。堤と水路を直す王立治水技師のユルゲン様。そしてテトの正体は、千年ぶりに生まれた古代種「地竜」――大地を駆け、山崩れを止め、涸れた土地を蘇らせる、はじまりの竜だったのです。 やがて王都に大地の危機が迫ったとき、頭を下げてきたのは、わたくしたちを捨てたあの人たちで……?
恋愛 連載中 短編
文字数:7,667
「心配しすぎで役立たず」と婚約破棄された令嬢ですが、私だけが災厄の前兆を見抜けるので、辺境公爵様に必要とされています 表紙

「心配しすぎで役立たず」と婚約破棄された令嬢ですが、私だけが災厄の前兆を見抜けるので、辺境公爵様に必要とされています

「心配しすぎで役立たずだ」 婚約披露の場で王太子レオンハルトから婚約を破棄された公爵令嬢ミレーヌ。 彼女には、地中を巡る金色の流れと、災厄の前兆である黒い亀裂が見えていた。だが、いくら危険を訴えても「考えすぎ」と退けられ、ついには居場所まで失ってしまう。 そんなミレーヌへ手を差し伸べたのは、災害の多い辺境を治める公爵カイルだった。 「君の心配には根拠がある。私の領地には、君が必要だ」 初めて警告を信じてくれる人と出会ったミレーヌは、洪水や鉱山崩落の危機から領民を救い、少しずつ自分の慎重さを受け入れていく。 しかしその頃、彼女を追い出した王都の地下では、国を揺るがす巨大な亀裂が広がっていた――。 これは、欠点だと思っていた「心配性」で多くの命を救い、自分の役目と居場所、そして愛を手に入れる令嬢の物語。
恋愛 連載中 長編
文字数:14,167
妹に婚約者を譲りましたので、契約の更新はいたしません 表紙

妹に婚約者を譲りましたので、契約の更新はいたしません

「お姉様は、魔力が高いだけで、可愛げがないもの」 妹はそう言って、わたくしの婚約者の腕を取りました。両親も止めませんでした。「シャルロットのほうが社交に向いている。譲りなさい」と。 わかりました。譲りますわ。 ただしお父様、婚約と一緒にお願いされた「魔力供給契約を残していけ」の件——あの契約、一年ごとに双方の署名で更新される決まりですのよ。領地の防護結界も、三十七の村の水路も、坑夫四百人の鉱山の換気も。 十六歳のわたくしが、自分で条文を書きましたの。いつか逃げられるように。 次の更新日は、来年の春分でございます。 ……ええ、村と鉱山は守りますわ。各村と直接契約いたしますもの。 守らないのは、家だけですの。
恋愛 連載中 短編
文字数:18,760
婚約破棄されたので、前世の知識で無双しますね? 表紙

婚約破棄されたので、前世の知識で無双しますね?

「……よって、君との婚約は破棄させてもらう!」  華やかな舞踏会の最中、婚約者である王太子アルベルト様が高らかに宣言した。  目の前には、涙ぐみながら私を見つめる金髪碧眼の美しい令嬢。確か侯爵家の三女、リリア・フォン・クラウゼルだったかしら。  ──あら、デジャヴ? 「……なるほど」
恋愛 完結 長編
文字数:12,095
記憶を奪われ捨てられた薬師、実は宝石でした! 表紙

記憶を奪われ捨てられた薬師、実は宝石でした!

「君は私を愛しているだろう? だけど、私にも色々あってさ」 七年間、婚約者の難病を薬で支え続けた薬師は、記憶を奪う薬を盛られ、捨てられました。 名前も過去も失った彼女を拾ったのは、国境にある小さな村の医師。そして、彼女の腕を「原石だ」と見抜いた隣国の大商会の男たち。 記憶がなくても、手は薬の作り方を覚えていた。 数年後、彼女を捨てた男が商会を訪れます。かつての婚約者は、穏やかに微笑んでこう言いました。 「初めまして」 全七話・完結
恋愛 完結 短編
文字数:12,457
婚約破棄されたので、隠していた力を解放します 表紙

婚約破棄されたので、隠していた力を解放します

「――よって、私は君との婚約を破棄する」  豪華なシャンデリアが輝く舞踏会の会場。その中心で、王太子アレクシスが高らかに宣言した。  周囲の貴族たちは一斉にどよめき、私の顔を覗き込んでくる。興味津々な顔、驚きを隠せない顔、そして――あからさまに嘲笑する顔。  私は、この状況をただ静かに見つめていた。 「……そうですか」  あまりにも予想通りすぎて、拍子抜けするくらいだ。  婚約破棄、大いに結構。  慰謝料でも請求してやりますか。  私には隠された力がある。  これからは自由に生きるとしよう。
恋愛 完結 短編
文字数:51,101
「妹の方が伯爵夫人に相応しい」と捨てられたので、私はもうあなたの失敗を止めません 表紙

「妹の方が伯爵夫人に相応しい」と捨てられたので、私はもうあなたの失敗を止めません

「伯爵夫人は君より妹の方が相応しいと思っている」 婚約者ジュリアンの仕事を三年間支えてきた子爵令嬢エレナは、妹のアメリアを新たな婚約者にしたいと告げられる。 失敗の可能性に気づき、問題が起きる前に備える。 けれど、何も起きなければ、その仕事の価値は誰にも見えない。 前向きで迷いのない妹を選んだジュリアンに、エレナは婚約解消を受け入れた。 もう、あなたの判断は私の責任ではありません。 その後、侯爵家の嫡男セドリックは、エレナの「念のため」を心配性ではなく、前へ進むために必要な意見として受け止める。 一方、順調に見えたジュリアンとアメリアの事業では、小さな見落としが少しずつ積み重なっていく…。 これは、見えなかった仕事の価値をめぐる、静かな逆転の物語。
恋愛 連載中 長編
文字数:59,012