俺があいつをいじめていた理由は絶対誰にも分からない
【※注 いじめた側が主人公となります。そのため一瞬納得しそうな表現がありますがこのような行為は決して許されるものではありません。大丈夫読めるよ、という方のみお進み下さいm(__)m】「ゴーマンさまって知ってる?」――俺、坂崎陣は中学の頃、あいつを苛めていた。――幼なじみの雨宮優。とろとろしてたあいつはいつも俺の後ばかりついて来ていた。俺は歩き出すのも話すのも早かった。聡い子だ、というのが周りの評価だ。俺に比べるとあいつはいつも遅かった。同じ年なのにこの違いは何なんだ、ってくらい。『陣くんはすごいね』俺の後をくっついて歩きながらにこにこしてたあいつは俺の手下だ。俺があいつを守ってやらないと。そんなふうに思っていたのが変わったのは、小学二年のとき。俺は親と一緒にある動画を見ていた。それは画家が水彩画の描き方を教えるもので、真っ白い画用紙がどんどん形を色を成して行く様は手品か魔法のように思えた。
――俺もこんなふうになりたい。
その時初めてそう思った。
俺はその頃すでに、勉強も運動も出来て、もちろん絵も得意で一番うまいと思っていた。
けど、違った。
上には上がある、ってこういうことをいうのか。
その時俺は画家になることを決心した。
『僕も!!』
――は?
いつの間にか俺の決意は周囲に知れていて、それを知った優はなんと自分も画家になる、と言い出した。
『無理だろ』
実際優の画力は同学年の中でもひどかった。
これでどうやって画家になるつもりだ、って。
『僕も陣くんと同じ画家になる!!』
幾ら言っても諦めないあいつにこっちがキレた。
『無理だって言ってんだろ!! 自分の絵、見てみろよ!!』
これが最初の分岐点だった。
俺は間違っていない。
才能のある画家は子供のころからそうって聞いたことがある。
だから俺の判断は悪くない。
(※注2 この物語はフィクションです。作中に登場する人名、団体等は全て架空のものであり、現実とは何の関係もありません)
(※注3 ないとは思いますが、この物語に出て来る解釈でいじめ、からかい等の行為をすることを禁じさせていただきます)
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けど、違った。
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