白家の冷酷若様に転生してしまった

 白碧玉(はく・へきぎょく)はうめいていた。
 一週間ほど前に、前世の記憶がよみがえり、自分が『白天祐の凱旋』という小説の悪役だと思い出したせいだった。
 その書物では碧玉は、腹違いの弟・天祐(てんゆう)からうらまれ、生きたまま邪霊の餌にされて魂ごと消滅させられる。
 最悪の事態を回避するため、厳格な兄に方向転換をこころみる。
 いまさら優しくなどできないから、冷たい兄のまま、威厳と正しさを武器にしようと思ったのだが……。
 兄弟仲が破滅するのを回避すればいいだけなのに、なぜか天祐は碧玉になつきはじめ……?

※弟→兄ものです。(カップリング固定〜)

※なんちゃって中華風ファンタジー小説です。
※自分できづいた時に修正するので、誤字脱字の報告は不要です。

◆2022年5月に、アンダルシュのほうで書籍化しました。
 本編5万字+番外編5万字の、約10万字加筆しておりますので、既読の方もお楽しみいただけるかと思います。

 ※書籍verでは、規約により兄弟の恋愛がNGのため、天祐が叔父の子――従兄弟であり、養子になったという設定に変わっています。
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