森の創造館の主は、今日も騎士を癒している

――森の奥の創造館で、騎士は今日も救われる。帰る場所として――……

病で孤独のまま命を終えた青年、東雲文夜ーしののめふみやー。
前世で彼を支えていたのは、病室で読み続けた本だった。

異世界へ転生した彼は“クリエント”として、森の奥に創造館を創り出す。
想像を具現化する力で生み出したその館には、かつて彼が読んだ物語たちが、図書館のように並んでいる。

誰でも訪れることができる、癒しの場所。

そこに通うのは、一人の騎士。
剣を振るうことしか知らなかった男は、最初は本など読まなかった。
だが、静かな館で過ごすうちに、彼は初めて“物語”を開く。

ページをめくる時間は、戦場にはない安らぎだった。

物語に救われていた青年と、物語を知らなかった騎士。

やがて二人の間には、恋とも違う。
けれど、確かに温かい絆が芽生えていく。

外の世界に戦乱の影が差し込もうとも、館は壊れない。
主は森を出ない。

守りたい、穏やかな日常がある。

これは――
物語に救われた青年が、誰かの「帰る場所」になるまでの話。

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