貴族との白い結婚はもう懲りたので、バリキャリ魔法薬研究員に復帰します!……と思ったら、隣席の後輩君(王子)にアプローチされてしまいました。

秀才ディアナは、魔法薬研究所で働くバリキャリの魔法薬師だった。だが――

「おいディアナ! 平民の癖に、定時で帰ろうなんて思ってねぇよなぁ!?」

ディアナは平民の生まれであることが原因で、職場での立場は常に下っ端扱い。憧れの上級魔法薬師になるなんて、夢のまた夢だった。

「早く自由に薬を作れるようになりたい……せめて後輩が入ってきてくれたら……」

その願いが通じたのか、ディアナ以来初の新人が入職してくる。これでようやく雑用から抜け出せるかと思いきや――

「僕、もっとハイレベルな仕事したいんで」
「なんですって!?」

――新人のローグは、とんでもなく生意気な後輩だった。しかも入職早々、彼はトラブルを起こしてしまう。

そんな狂犬ローグをどうにか手懐けていくディアナ。躾の甲斐あってか、次第に彼女に懐き始める。

このまま平和な仕事環境を得られると安心していたところへ、ある日ディアナは上司に呼び出された。

「私に縁談ですか……しかも貴族から!?」

しかもそれは絶対に断れない縁談と言われ、仕方なく彼女はある決断をするのだが……。
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