ライト文芸 職業もの 小説一覧
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アナログとAI技術が程よく混在している現代社会。心労により休職していたAI開発部の下っ端だった前田茉歩は、パワハラ上司の命令により岐阜県に出張してとある技術者を連れ戻せと向かうことに。
いやいやだと思ったが、顔も知らない上司のひとりであること。技術者としての純粋な興味がきっかけで、退職前にとそれを受けた。岐阜県関市に赴くも、あまりにもAIが組み込まれていないアナログ環境に最初は辟易しかけたが。幼少期の過ごし方や、件の技術者『多知獺(たちかわ)柊司(しゅうじ)』の不器用ながらも心地の良い気遣いに癒され。かつ、彼が独自に開発していた『動物型AI端末』の『璐羽(ロウ)』との接点が増えていく。
柊司の祖父がAI技術者の中でも改革に携わったが、本来は『鍛治師』の家柄だったこと。継承者が身内に柊司しかおらず、本人はこれまでの仕事を投げてまで戻っていたこと。AIを導入は、反対意見が多くとも技術者継承のために試運転を始めていたことなど。
事実を知った茉歩は、パワハラ上司たちのことなど関係なく……それまでの進路などが瑣末なことだと自覚した。身改めようと将来をさらに考えていけば、柊司を取り巻く状況の深刻さにも関わってしまうことに。
これは恋なのか。友愛なのか。それとも親愛の先か。
結末は流れで変わっていくので、綴り手もわからず。
文字数 18,661
最終更新日 2025.07.18
登録日 2025.04.17
2
かつて鮭が群れをなして遡上したサール川。だが、開発と治水の名のもと自然は削られ、命の流れは絶たれた。そんな川の再生という無謀な任務を受けたのは、現場叩き上げの土木技術者・アウトブ・ヘイジ。堰や養殖場の整備、ブナ林の再生、子供たちと稚魚の放流……人と自然をつなぐために、仲間たちと奔走する日々が始まる。やがて、何も戻らぬかに思われた川に、数年の時を経て命が還る。鮭とともに人もまた帰り、地域は再び息を吹き返す――。川と人の再生を描いた、希望と感動の物語。
文字数 19,036
最終更新日 2025.05.17
登録日 2025.05.11
3
大好きで尊敬している師匠コムが急に蒸発して死んだのだと周りから言われる瑠菜。それを認めることはできず、コムは生きているんだと信じているが、見つけなければ信じ続けることもできない。
そんなことを考えていたある日、瑠菜の弟子になりたいという少女サクラが現れる。瑠菜は弟子を作ることを考えたこともなかったが、しつこいサクラを自分と重ねてしまいサクラを弟子にする。
サクラの失敗や、恋愛というより道をしながらも、コムを見つけるために瑠菜はコムがいなくなった裏側を探る。
文字数 411,351
最終更新日 2025.05.17
登録日 2024.12.11
4
「あらゆる本が集まる」と言われる無許可の図書館都市、『九龍城寨図書館』。
ここには、お酒の本だけを集めた図書バーや、宗教的な禁書のみを扱う六畳一間のアパート、届かなかった手紙だけを収集している秘密の巨大書庫……など、普通では考えられないような図書館が一万六千館以上も乱立し、常識では想像もつかない蔵書で満ち溢れている。
そんな図書館都市で、ひょんなことから『見習い司書』として働くことになった主人公の『リリカ』は、驚異的な記憶力と推理力を持つ先輩司書の『ナナイ』と共に、様々な利用者の思い出が詰まった本や資料を図書調査(レファレンス)していくことになる。
「数十年前のラブレターへの返事を見つけたいの」、「一説の文章しかわからない作者不明の小説を探したいんだ」、「数十年前に書いた新人賞への応募原稿を取り戻したいんです」……等々、奇妙で難解な依頼を解決するため、リリカとナナイは広大な図書館都市を奔走する。
文字数 57,422
最終更新日 2025.03.06
登録日 2025.03.01
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自衛隊一般幹部候補生を受けたところ、大学で誰も受かったことのないようなものに受かってしまった主人公、ショウホウ。地方上級の公務員のテストの練習と、そしてT大やK大といったレベルの高い大学生も受験していることから、ちょっと興味本位で受けてみたところ、受かってしまったのだ。
そこまで興味は無かったものの、給料も良いし、そしてこれ以上の就職活動面倒くさいと言ういけない理由からそのまま入校することを決めてしまった。
そんな覚悟も決まっていない人間が、広報官の甘い嘘に騙され、そして陸上自衛隊幹部候補生学校でしっちゃかめっちゃかにされてしまう。
そして、度重なる戦闘訓練で、自分自身に戦闘能力は無いのではと思ったショウホウは、後方部隊の更に後方へと行き、経理将校への道を歩むこととなる。そこで始まる若手新人経理将校のショウホウは無事に生き残ることは出来るのだろうか。そして、一般人として生きてきたショウホウが、自衛隊に染まり、一体どう変わっていくのか。
【経理将校、転移す】では、あらすじから既にボロボロになっていたショウホウですが、そこに至るまでに一体何があったのだろうか。
そんな、平和な日常の物語が始まる。
文字数 7,713
最終更新日 2021.05.17
登録日 2021.05.15
7
今より少し未来の世界で、21歳女子が天才青年を通して自分を見つめ直す話です。
五十年前、人間に代わる労働力として、人型ロボット、アンドロイドが完成した。従来の機械とは違い、ロイドは『定義』を書き込まれることで起動する。安全で高性能の機械人形は、人間から絶対の信頼を集めた。人口が減少していたこともあり、わずか五十年で、ロイドは一般家庭にまで普及した。
しかし、ロイドが殺人を犯したことで、ロイドの医師『アンドロイド技師』が、ロイドの暴走を止める役割を担うことになった。技師制度が導入されて五年。ロイド暴走事件は、世界中でまだ三件しか起きていなかった。
女アンドロイド技師ルージュが遭遇したロイド暴走事件で、ロイドを『説得』できる青年、空也と出会う。ルージュは空也と一緒にいることで、ロイド暴走事件の真相、クローンの真実を知っていく。
文字数 89,662
最終更新日 2021.05.11
登録日 2021.04.24
8
これは獣医学科に通い始めた大学一年生たちの物語。
獣医といえば動物に関わる職業の代名詞。みんながその名前を知っていて、それなのに動物園や動物病院で働く姿以外はほぼ知られていないという不思議な世界。
大学の獣医学科とは、動物の治療にも死に立ち会ったこともない学生たちが、獣医師というものに成長していく特別な場所だ。
日原裕司が入学した大学には、専門的な授業を受けるほかに、パートナー動物を選んで苦楽を共にする制度がある。老いた動物、畜産動物、エキゾチックアニマルなど、『パートナー』の選び方は様々。
日原たちはそんな彼らと付き合う中で大切なことを学び、そして夢に向かって一歩ずつ進んでいく。
ただの学生たちが、自分たちの原点を見つけて成長していく物語。
文字数 137,237
最終更新日 2020.12.01
登録日 2020.10.12
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