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等級は一生変わらない。俺の殻だけが、脱皮する。
覚醒したときの等級は、一生変わらない。 六年間E級の荷運びだった灰塚迅は、いつもパーティの最後尾にいた。同じ日に覚醒した幼なじみの鷹宮紗夜は、国が指定したS級として、街頭ビジョンの向こうにいる。 ある夜、潜ったD級の門が赤く変わり、格上の門主が現れる。仲間は新人を置いて逃げ、引き返した迅は角に胸を貫かれた。そのとき、視界に見たことのない一行が灯る。 【殻ログ 起動】 狩るたびにレベルが上がる。壁も、天井も、濡れたガラスも走れる。殻紋は読み取れなくなり、測定は「不能」、等級の欄は空いたまま。 成長しないはずの生体装甲が、俺の分だけ育っていく。見下してきた全員と、S級の幼なじみを追い越すまで。
文字数 25,561
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.10.12
就職活動に全敗し、無職まっしぐらだった日向陸(24)は、亡き祖父から負債まみれの零細牧場『ひなた牧場』を継ぐことになる。整理していた祖父の遺品――古い万年筆を握った瞬間、馬を見るとスピードやスタミナ、配合相性までもが【ステータス画面】のように視えるようになった。誰も見向きもしない安値の繁殖牝馬。けれど陸の鑑定眼は、その血の中に眠る本物の可能性を見抜いていた。幼馴染で名門『篠宮ファーム』の娘・奏の手を借り、資金力にものを言わせる大手牧場の御曹司・桜庭玲司とは対照的な、直感と鑑定眼を武器にした牧場経営が始まる。ライバルとの熱いレース対決を重ねながら、陸は一頭、また一頭と、世代を超えて血統を育てていく――目指すはクラシック制覇。ゆるくて、ちょっと本気な、牧場経営×血統ロマンの物語。
文字数 115,637
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.09.26
20歳、十文字レン。物心ついたときから、誰にも――不良にも、犬にも、上司にも――舐められたことがない。理由不明の「格上オーラ」体質のせいで、揉め事はいつも向こうが引く。本人はただ毒舌なだけの無職フリーターのつもりだった。ある日、話題の配信者に誘われて足を踏み入れた新種の災害〈迷宮〉。そこでレンの体質は本領を発揮する――現れるモンスターがことごとく怯み、ひれ伏し、中には懐いてくる始末。「はぁ? 何拝んでんだよ」とツッコミを入れる姿が配信に乗り、視聴者と迷宮協会を巻き込む大騒動に発展していく。
文字数 57,848
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.09.29
白洲律(しらす りつ)、19歳。大学生。生まれつき「怖い」という感情が分からない。
実家の特殊清掃業を手伝ううち、死の現場にもすっかり慣れた律。時給の高さだけで応募したのは、怪異と契約して事件を処理する機関『宵帳(よいとばり)』の深夜バイトだった。
怪異は人の恐怖を食べ、恐怖で人を縛る。けれど律には、その恐怖がない。
終電後のホームで人を連れ去る女に「何駅まで行きます?」と聞き、鏡に棲む怪異の前で寝癖を直す。前代未聞のバイト君に、怪異たちは興味を持ち、執着し、やがて取り合いを始める。
「あなたの帰る場所は、私の駅だけでいいのに」
怖がらない男と愛の重い怪異たちが送る、少しだけ怖くて、だいぶ重い怪異事件簿。
文字数 53,082
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.10.02
戦えない荷物持ちのノアは、なぜか勇者に指名されて魔王討伐の旅に加わった。 魔王領に入った最初の夜、斥候が内臓を抜かれた姿で見つかる。 夜ごとに、仲間が1人ずつ喰われていく。外の魔物か、中の裏切り者か。 疑心暗鬼の中で、ノアは怯えながら死んだ仲間を埋め、生き残りを守ろうとする。 これは、勇者パーティが全滅するまでの40日間の記録だ。
文字数 30,770
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.10.06
「再現性、ありますよ?」――魔法を手順書にした男。
40歳、社畜歴15年。品質管理一筋の志摩恒一は、早期退職の勧告をあっさり受け入れた。 送別会もない最終日、辞めた先輩から引き継いだ鍵束に、どこにも合わない鍵が1本だけ残っていた。試しに実家の物置の戸に当てて回すと――開いた先は、剣と魔法の世界だった。 向こうで1か月過ごしても、こちらでは一晩しか経たない。暇になった恒一は、宮廷魔導師も匙を投げる魔法を「作業手順」に分解して覚え、ついでに地球へ持ち帰ってしまう。 それを面白がった姪が「おじさんの手品」として配信に乗せたことで、事態は恒一の知らないところで大きくなっていく。
文字数 40,502
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.10.07
過労で倒れた34歳の営業マンが目を覚ますと、北海道の小さな牧場の赤ん坊になっていた。 しゃべれない。歩けない。なのに隣の馬房からは、やたらと人間くさい声が聞こえる。 「なあ、今日のエサ、ちょっと少なくない?」 「定時で上がらせてください、もう乳が出ません」 この牧場の馬は、みんな前世の記憶を持った元人間だった。 売れもしないが潰れもしない、ほどほどの牧場の息子として育った十年後。 生まれた仔馬が言った。「……競馬場じゃねえのか、ここ」 中身は、競馬で人生を溶かした52歳の馬券オヤジ。 「乗り役がヘタだから負けんだよ。俺が走ったら勝つ」 口だけは一流のおっさんと、平熱の牧場の息子。笑えて熱い、人生やり直し競馬小説。 ※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・競走馬とは関係ありません。
文字数 37,675
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.10.09
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