離婚し、家族とも距離を置いたアイカ・レトワールは、新造客船『レディオリエント』に乗り込んだ。任されたのは「一等航海士補佐」女性の社会進出を示す、華やかな飾りの役職だ。
海を渡って過去から離れられれば、それでいい。そう思っていたアイカだったが、一等航海士と船内を巡り、乗組員たちと接するうちに、少しずつ仕事が楽しくなっていく。寄港地では、幼いころから学んできた言葉で市長と語り合い、思いがけない歓迎を受けた。
ところが、その活躍を見ていた富豪の令嬢が、アイカの立場を望み始める。そして船長から告げられたのは、突然の「補佐交代」だった。
逃げるために乗った船で、初めて見つけた自分の居場所。制服を脱ぐことになったアイカは、これから何を選ぶのか。
また、船はどうなるのか?
文字数 41,180
最終更新日 2026.10.15
登録日 2026.10.01
侯爵令嬢エリシアは、王宮文官と魔術師を兼任する才女だった。
彼女が特に気にかけていたのは、十一歳の王子アレク。年下の学友である彼を弟のようにかわいがり、ともに穏やかな日々を過ごしていた。
ところが魔獣に襲われた際、エリシアはアレクを守るために転移魔術を発動した。
次に目を覚ましたのは、見知らぬ町の教会だった。
自分の身に何が起きたのか分からないまま、リシアと名乗って教会に身を寄せた彼女は、やがて驚くべき事実を知る。
あの日から、すでに十年が経っていたのだ。
あのときの姿のまま十年後の世界に来てしまったリシアは、魔力も身分を証明するものも失っていた。
アレクは無事なのか。自分のことを覚えているのか。
不安を抱えながら王都へ向かい、文官見習いとなったリシアは、王宮でついにアレクと再会する。
小さな王子様は、立派な青年へと成長していた。
「リシア、会いたかった。僕はずっと待っていたんだよ」
忘れられているかもしれないと恐れていたリシアに対し、アレクは十年間、一日たりとも彼女を忘れていなかった。それどころか、もう二度と離さないと抱きしめてきた。
以前投稿していたものをを加筆、改稿したものです。
文字数 93,332
最終更新日 2026.10.14
登録日 2026.09.20
森の奥で薬を作りながら、静かに暮らすロズマリー。
ある日、彼女は庭で血まみれの少年を見つける。祖父に「決して外すな」と言われた腕輪を外し、彼女は秘めていた力で少年の命を救った。
目を覚ました少年・アレクは、彼女を「天使」と呼んだ。
事情は聞かない。ここには好きなだけいていい。そう言ってくれたロズマリーのもとで、アレクは穏やかな日々を取り戻していく。
本を読んでもらい、髪を撫でてもらい、眠れない夜には隣にいてもらう。
彼女にとっては、手のかかる可愛い弟。
けれど、彼女は知らない。
街で彼女を困らせた者たちが、なぜ次々と不運に見舞われるのか。
優しい嘘に包まれた二人暮らしの裏側で、少年はたった一つの願いのために動き続けていた。
――僕の天使を損なう者は、誰であろうと許さない。
文字数 15,879
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.10.12
婚約者も家も爵位も義妹に奪われたエリザベス。
家族から追い出された彼女は、祖母の遺した古い屋敷で暮らしながら、文官として働いていた。
そんなエリザベスを気にかけてくれたのは、上司であるスミス部長だった。
彼が紹介してくれた甥のフレッドと親しくなり、今度こそ幸せになれると思っていたのだが――学院時代の友人ナタリーに、またしても結婚相手を奪われてしまう。
けれど、エリザベスはもう、誰かに選ばれるのを待つだけの女性ではなかった。
裏切った者とは静かに縁を切り、家族とも決別し、自分の力で新しい人生を歩き始める。
一方、エリザベスを追い出した実家と元婚約者の家には、破滅の足音が迫っていた。
そして、ずっと彼女を見守ってきたスミス部長も、ついにその胸に秘めていた想いを明かす。
「彼が立候補しないのなら、私が立候補してもいいのではないかと思った。君の結婚相手にだ」
二度も婚約者を奪われた女性が、深く大きな愛情に包まれ、本当の居場所と最高の結婚相手を手に入れるまでの物語。
以前、投稿した物を改稿、加筆したものです。
文字数 65,503
最終更新日 2026.10.05
登録日 2026.09.16
王太子ロバートから突然の婚約破棄を宣言された侯爵令嬢キャサリン。理由は「冷たい女」――しかし実際には、義妹アビゲイルの嘘と周囲の偏見によるものだった。
その場で即座に判断したキャサリンは、逆に父からの勘当を利用し、自ら家を捨てる形で平民となる。証人を揃えた公の場で除籍を成立させ、追跡のリスクを断ち切るという冷静な行動に出る。
城を出た彼女は身分を隠し、「ケイト」と名乗って冒険者ギルドへ。水魔法や治癒、身体強化といった高い能力を持ちながらも、それを隠しつつ新人として生活を開始する。
初心者教室での仲間や日常、慣れない庶民の生活に戸惑いながらも、自由を手に入れたことに喜びを感じるケイト。やがて過去の家族や元婚約者と再会するが、すでに彼女は以前の「都合のいい令嬢」ではなかった。
王太子の婚約者として努力した彼女は、いつのまにかチートな能力を複数持つようになっていた。
冒険者となった彼女は周囲から大切にされ、その能力を活かし、まわりも自分も幸せにしていく。
彼女の真の能力は書類作成能力だった。
王宮は敵である彼女を喜んで受け入れる。
それが終わりの始まりだった。
エピソードによっては、AIに手伝ってもらっています。
文字数 76,987
最終更新日 2026.09.24
登録日 2026.07.02
異星人が現れた。
それは巨大な蜂や蟻を思わせる、完璧な「群れ」の知性体だった。
個ではなく全体。争いも対立もなく、すべてを共有する彼らを前に、人類は歓喜する。
「理想の文明だ」「平和的な接触が始まる」
世界は希望に沸き返った。
だが外交会議で、異星人は見てしまう。
国家同士が怒鳴り合い、利害で争い、それでも同じ社会を維持する――矛盾だらけの人類という群れを。
『理解不能』
『内部敵対性を確認。不健全』
人類が「議論」と呼ぶものを、彼らは「病」と診断した。
そして三日後。
宇宙から下された結論は、あまりにも静かで、礼儀正しく、絶望的だった。
――これは、人類が滅びるまでの三日間。
そして、「争いながら協力する」という矛盾を持つ種の……
AI生成作品のタグがついています。異星人の言葉使いを相談しました。
文字数 9,701
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.29
文字数 78,681
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.04.19
番だと言われて異世界に召喚されたわたしは、番との永遠の愛に胸躍らせたが、番は迎えに来なかった。
召喚者が持つ能力もなく。番の家も冷たかった。
しかし、能力があることが分かり、わたしは一人で生きて行こうと思った・・・・
「第17回恋愛小説大賞」で奨励賞をいただきました。
書籍になります。5月の末頃、刊行予定です。登場人物の整理をしたり、加筆したり。
サミーも薬師として大活躍します。
読んでくださった方も、おもしろい展開になったと思います。ぜひ買ってください。
まもなく取り下げます。まだの方はぜひ、読んでください。
文字数 123,591
最終更新日 2026.05.29
登録日 2024.01.30
ミネルバの婚約者テリウスは、妹フローラと頻繁に顔を合わせるようになり、二人はミネルバの前でも親しげに会話を重ねながら距離を縮めていく。
買い物への付き添いや夜会のダンスなどをきっかけに、二人の仲は次第に深まり、周囲の若者たちも「二人はお似合いだ」と面白がりながら応援するようになる。
その関係は、まるでミネルバの存在を忘れているかのようだった。
やがて両家が集まる席で、テリウスはミネルバとの婚約を解消し、フローラと婚約したいと告げる。
こうして、ミネルバを置き去りにしたまま、テリウスとフローラの関係は周囲の後押しの中で進んでいくのだった。
婚約を失ったミネルバは、家の跡取りの立場も妹に譲ることになり、父の姉ガーベラのいるフォード元伯爵家へ送られる。そこでは理由を詮索されることもなく、ただ静かに休むように受け入れられる。
穏やかな生活の中でミネルバは、自分が思っていた以上に疲れていたことに気づく。伯母に「そのドレスはとても似合う」と言われたことをきっかけに、これまで母や妹の影に隠れていた自分の人生を少しずつ取り戻し始める。
やがて伯母に連れられてローハン元侯爵夫人の茶会に参加すると、ミネルバの美しい筆跡が評価され、令嬢マーガレットに字を教えてほしいと頼まれる。
最初は通いで教えるだけだったが、ローハン夫人は娘が気に入っていることから、住み込みの家庭教師として迎えたいと申し出る。
ミネルバは迷いながらも、過去に縛られない新しい人生を選ぶ決意をする。
この世界は貴族制度が廃止されたばかりです。力のある平民が台頭してきています。 ほかのサイトにも投稿しています。
文字数 96,768
最終更新日 2026.05.21
登録日 2026.03.14
国の制度変更により、薬の調合・販売には免許が必要となり、長年村で薬師をしてきた祖母は年齢制限のため資格を取得できず、薬師を名乗れなくなった。経験や評判は評価されず、「紙(免許)」がすべてになった。
ダイアナは祖母の店を再開するため、講習と試験を受け、町のポイード薬局で半年間の住み込み見習いを始める。講習では祖母の経験が理論として体系化されていることを学び、学問と実践の両立を実感する。
同室となったマリアと協力しながら、厳格な規格・衛生管理のもとで調薬を学ぶ日々。祖母の知恵と新しい制度の知識を胸に、半年後に胸を張って帰ることを楽しみ過ごしていたが……
他のサイトでも公開しています。
文字数 41,261
最終更新日 2026.05.05
登録日 2026.03.01
魔法士部隊の副長ジョンは、戦場で味方に裏切られる。無駄に死なないと禁断の大魔法を構築するが、発動まえに死んでしまう。
だが、大魔法は発動して敵味方すべてが、死亡する。
そして、彼の意識は、別世界の少年貴族「ジョナサン」の肉体で目覚める。ジョナサンは、貴族の子弟が参加を強制され、弱者が見世物として殺される残酷な魔法大会で、近く死ぬ運命にあった少年だった。
恐怖と絶望から生きることを諦めたジョナサンは、自分の命をジョンに託して消える。
ジョンは未熟で訓練を受けていない少年の身体と魔力に苦戦するが、戦場で培った経験と戦略眼を武器に、「火力ではなく判断と位置取り」で大会を生き残ることを決意する。
この大会が支配者による貴族整理と民衆向けの残虐な娯楽であると見抜いたジョンは、血を笑う世界そのものを相手に賭けに出る覚悟を固める。
自分はその“遊び方”を知っているのだと。
4と14が同じ話になっています。すみません。
文字数 32,475
最終更新日 2026.03.04
登録日 2026.02.16
春告げ鳥が鳴く季節、わたしは一人の男性と出会った。彼の穏やかな笑顔と声には、いつも春告げ鳥の鳴き声が重なっていた。その春、彼は戦争へ向かい、「笑って待っていてね」と言い残して去る。振り返らなかった背中を、わたしは今も忘れられない。呼び止めなかった後悔を胸に、わたしは毎年、春告げ鳥の声を聞きながら待ち続けた。
年月が流れ、体は衰え、終わりが近いことを静かに悟るようになる。今年の春、いつもより早く春告げ鳥が鳴き、窓の外に彼の姿が現れる。若い頃のまま、照れたように笑い、迎えに来たのだと自然に理解できた。待つことは苦ではなく、人生そのものだった。約束どおり笑って待ち続けたわたしは、春告げ鳥の声に背中を押され、再会の笑顔へと歩み出す。今年の春告げ鳥は、少し早く、それでちょうどよかった。
なろうにも投稿しております。
3/5 少し手直しをしました。
文字数 2,026
最終更新日 2026.02.11
登録日 2026.02.11
文字数 35,780
最終更新日 2025.12.04
登録日 2025.11.07
文字数 84,257
最終更新日 2025.12.04
登録日 2025.10.18
予定より早く出張から戻ったら、無人のはずの家に恋人ともう一人?!・・・・だから、玄関にサンダルが・・・・
ふらふらとマンションをでたら、そこに昔の男が現れた。おもわず差し出された彼の手をとったわたしだが、
彼と寝盗り女がまわりを巻き込んで仕掛けて来た。
彼の助けを少しだけ借りて、やり返すと・・・・・騒動が大きくなって手に負えなくなって・・・・
現代日本風の世界のお話です。
文字数 70,813
最終更新日 2025.11.25
登録日 2023.09.17
誰もが精霊と契約する国。エミリーの八歳の誕生日にやって来たのは、おもちゃのようなトカゲだった。
名門侯爵家の娘としてありえない恥。家族はエミリーをそう扱った。だからエミリーは居場所を得るために頑張った。役に立とうとした。
文字数 34,338
最終更新日 2025.10.14
登録日 2025.08.31
ある国が聖樹を浄化して貰うために聖女を召喚した。仕事を終わらせれば帰れるならと聖女は浄化の旅に出た。浄化の旅は辛く、聖樹の浄化も大変だったが聖女は頑張った。聖女のそばでは王子も励ました。やがて二人はお互いに心惹かれるようになったが・・・
文字数 35,170
最終更新日 2025.10.01
登録日 2025.08.26
ポールは大切な仲間とずっと歩いて行くと思っていた。だが、彼らはポールが授かった加護をばかにして去っていった。
だが、ポールは幼馴染や村の人に励まされ冒険者として歩いて行く。苦難を乗り越えてポールは進んでいく。
文字数 68,053
最終更新日 2025.09.26
登録日 2025.08.24
山本航平は両親が仕事で海外へ行ってしまったので、義父の実家に預けられた。山間の古風な町、時代劇のセットのような家は航平はワクワクさせたが、航平はこの町の違和感の原因を探そうと調べ始める。
文字数 47,100
最終更新日 2025.08.21
登録日 2025.07.25