よりによって人生で最悪な時に再会した初恋の人がじれじれの皇太子だったなんておまけに私死んだことになってましたから

ここはコンステンサ帝国の東端の街ムガル。
 ムガルの山を一つ越えればもう隣のエストラード皇国になるという国境沿いの小さな街だ。
 そんな街の森の奥に小さな家があった。
 森は鬱蒼とした茂みに覆われここを訪れる人はよほどの事情がない限りは近寄らない場所だった。
 そこにはカロリーナという魔女が住んでいるという話はこの辺りの人間なら誰でも知っている事だった。
 コンステンサ帝国は周りの国より特に発展した大きな国で異国の色々な情報がいちばん先に入って来るいわば最先端の国だった。
 現在の帝王はクレティオス帝で、カロリーナは先々代のアウストリア帝の娘で、エストラード皇国の初代の皇王ジョセフコールの聖女となりその後妻になった女性だった。
 代々コンステンサ帝国の王族は魔力がありカロリーナも例外ではなかった。
 だが、ジョセフコールが殺されて国交は断絶した。
 だがエストラード皇国の先代のコステラート皇王の代になると、彼がとても温厚な人間だと知りクレティオス帝もエストラード皇国の資源が欲しかったため国交を復活させる。
 友好の証としてクレティオス帝の側妃の娘アドリエーヌ王女を聖女としてエストラード皇国に行かせることに。
 エストラード皇国は火の出る水、石炭、鉄鉱石と資源の豊かな国でとてもいい貿易相手だった。
 だが、アドリエーヌが護衛兵カールと恋に落ちてしまう。純潔を失ったら聖女ではいられなくなる。
 その時アドリエーヌは妊娠していて投獄されて子供を産むとすぐに亡くなってしまう。
 その子供がシャルロットだった。
 シャルロットはカロリーナが育てる事になる。
 カロリーナはその時もう100歳にもなっていて魔女となり薬を作りながらシャルロットを育てる事に。
 アドリエーヌの最後の願いをかなえて恨みを捨てシャルロットを育てる事にすべてを注ごうとした。
 そして現在、森の奥深くに住む120歳の魔女の所には、医者に見放された病、恨みを抱えた人など魔女を頼る人が後を絶たなかった。
 だが、カロリーナが助けるのは絶対に善良な人たちだけ、決して悪い行いはしなかった。
 そう、彼女は別名白き魔女とも呼ばれていた。
 そしてカロリーナのところに若い娘が一緒に暮らしていることはほとんど知るものはいなかった。
 その女性の名前はシャルロット。
 魔力を封印された見習いの魔女だった。
 ℞18での再投稿です。お話は全てフィクションです。
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