ファンタジー トラウマ小説一覧
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領主に仕える魔法使いの俺は、武器庫を破壊したと言われ、断罪されてしまう。罪人となった俺に言い渡されたのは、ほとんど誰も近寄らない廃墟の街に住む魔法使いから、貴重な物を借りてくるという任務。
寄ってたかって嬲られて、ボロボロの体で馬車に乗せられた俺は、街へ向かう途中、同じく領主に仕えていた魔法使いに会う。
ところがこの男、実は俺が会いに行く予定の廃墟の街の魔法使いが送り込んだ盗賊。領主の城に潜り込み、書物を持ってくるように命じられていたが、バレそうになって逃げ出したらしい。
何だそれ。これから俺が会いにいく奴って、そんな奴なの!??
しかも、その盗賊によると、俺が会いに行く魔法使いは、とんでもなく人間不信で恐ろしい男のようだ。
このままいけば、俺はそいつに拷問されて死ぬって!? 冗談じゃない。そんなのごめんだ。
城には報告したが、返ってきたのは「いいから任務を達成しろ」というわけ分からん上に冷たすぎる返事。廃墟の街に着くまでになんとか対策を立てないと、俺を待っているのは地下牢と拷問なんだぞ!
だけど対策って、どうやって立てたらいいんだ!? 俺は、その魔法使いのことを何も知らないし、廃墟の街なんて、普段近づく人すらいないのに!
だったら今隣にいる、この泥棒未遂野郎に聞けばいいんじゃないか!? このままむざむざ惨殺されるのは嫌だ!
そう考えた俺は、同行者になった男に愛想笑いを浮かべてみるが、その男からは敵意しか感じない。
詰んだ……? いや、まだ諦めたくない!! なんとか取り入って、任務を達成するんだ!
文字数 38,914
最終更新日 2023.09.27
登録日 2023.08.09
【Sランクパーティー 冠絶の足跡】
最強と讃えられた剣士、最堅と冠された戦士、最大と称された魔術師、最高と仰がれた聖女、最適と謳われた補助魔術師。
最たる者たちが足並みを揃えるパーティーのことを、畏敬の念を込めて誰もがそう呼んだ。
彼らは多くの偉業を成し遂げ、幾重にも功績を重ね、数え切れぬほどの人々を救い、人々の希望として、最を冠する者として在り続けていた。
そんな彼らの力を持ってしても未踏のダンジョンを踏破することは出来ず、あろうことか五人のうち剣士、戦士、魔術師の三人が命を落とす。
聖女と補助魔術師の二人は生き残った。だがしかし、致命傷を負ってしまった聖女の命はもう間もなく消えようとしていた……。
事実上のSランクパーティー崩壊である。
最後にただひとり残された補助魔術師はちからの大半を失い、最適と謳われた補助魔術師すらもう居ない。
長年の間苦楽を共にしてきた仲間を亡くし、最適たる補助魔術師としての力すら失ってしまった少年には、ただひとつだけ、遺されたものがあった。
文字数 118,791
最終更新日 2023.08.18
登録日 2022.05.04
降魔歴2020年。
……魔界は統一された。
魔界を統一した魔王、彼に次に求められたのは後継者を作ることだった。
だが、彼には致命的な弱点があったのだ……
文字数 2,570
最終更新日 2020.09.08
登録日 2020.09.08
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