出遅れた転生ヒロインは恋を蹴散らす
それはこの国を悩ませていた魔物を倒した勇者たちへの凱旋パレードの最中に起こった。
群衆の中で感謝の花びらを投げていると後ろから痴漢に胸を掴まれ、とっさに撃退した。
するとちょうど通りかかった、馬車の上の本日の主役で聖女の公爵令嬢と目が合う。
令嬢の怯えた目。
記憶よりも動きづらい身体。
そこへ顔見知りと思しき女性たちが駆け寄り、自分をオーロラと呼ぶ。
ウインドウに映る自分は巨乳、ピンクブロンド、桃色の眼の美少女だった。
「これ、どっかで見た…」
よみがえる記憶。
自分は桐子(本名は高橋鈴音)という二十六歳のファッションモデルで、ストーカーに襲われおそらく死んでいる。
そして昔にモデル仲間が嵌っていた乙女ゲーム『聖女オーロラは愛を奏でる』を思い出し、自分はネット小説によくある異世界転生をしたのだろうと考えた。
しかもなんとヒロイン。
だがゲームの僅かな記憶と全く違い、現実は病弱な引きこもり十六歳。
イベントが起きる学園生活とは縁がなく、更にゲームのシナリオより二年も早く『悪役令嬢』だったはずのエレクトラが聖女となりエンディングを迎えてしまった。
考えられるのは、彼女もゲームを知る転生者であり、早くに覚醒して破滅へのフラグを全て折り立場を逆転させたこと。
屋敷の使用人たちは優しく今の生活に不満はないものの、オーロラ=鈴音は現状把握に動き出す。
ヒロインの立場としてはほぼゲームオーバーを迎えた世界で、オーロラはどう生きるのか。
エレクトラもまた。
ちょこちょこ恋愛、たっぷり家族愛、時々ソウルフードを織り交ぜた物語。
※2024/08/02より
『森の定食屋へようこそ~転生したと気づいた時には悪役令嬢がタスク終了させていました~』
から改題しました。
※ 複数の小説投稿サイトにて同時公開中。
※ 展開が進むにつれてタグを増やします。
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「これ、どっかで見た…」
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