ファンタジー 契約恋愛 小説一覧
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1
大いなる誘惑者
皇太子の婚約者、ノエル・アシュベリー伯爵令嬢。
十八歳の誕生日を迎えた彼女は、自分が恋愛小説『白き聖女の王冠』の悪役令嬢へ転生していることを思い出す。
このまま原作通り進めば、聖女セレナへの毒殺未遂で処刑される。
――冗談じゃない。
男を取り合って死ぬくらいなら、皇太子との婚約を破棄して自由に生きたい。
しかし二人の婚約は、王家とアシュベリー家の利害が絡む政略結婚のため、ノエル一人の意思では解消できない。
そんな彼女が思い出したのは、王族との婚姻に残された古い制度――《王家の再求婚権》。
婚姻成立前に別の王族から正式な求婚を受ければ、既存の婚約は再審議に入り、本人の意思によって結婚相手を選び直すことができる。
つまり、聖女セレナが現れ、原作通りロアンが彼女へ恋をするまでの間だけ、別の王族にノエルへ求婚してもらえばいい。
そうすればロアン自身の意思で婚約を解消し、その後に新たな求婚も取り下げてもらえば、ノエルは誰とも結婚せず自由になれる。
問題は一つ。
皇太子の婚約者へ求婚できるほどの身分を持ち、なおかつ王家の意向を恐れない男など、この国にはほとんど存在しない。
――ただ一人を除いて。
現皇帝の年の離れた異母弟であり、ロアンにとってはわずか二歳年上の叔父にあたる――ビョルン・ファルシオン公爵。
金髪と神秘的な紫の瞳を持つ絶世の美青年。
女も男も、貴族も商人も、敵国の使者さえ、微笑ひとつで掌の上へ乗せる危険な男。
「公爵様。私を誘惑してくださいませんか?」
幾人もの人間を破滅へ導いたことから、小説の中で人々は彼をこう呼んでいた。《大いなる誘惑者》ーーと。
2
悪役令嬢に転生したけど、恋愛より“支配契約”の方が興奮します
浮遊島が連なる天空の大帝国――《セレスタイン帝国》。
その空を制するは、交易と軍を司る超巨大官僚機構《帝国東方交易省》。
目覚めた瞬間、彼は“彼女”になっていた。
――しかも婚約を破棄された、帝都でも名高い“悪役令嬢”として。
「は? 令嬢? なんで女に? ……よりによってコレかよ」
元・日本の商社勤め、大卒社会人(男・20代)。
歴史と権力構造に目がなかった男は、
美貌と爵位を“配当”として与えられたこの新たな人生に、即座に現実的な価値を見出す。
――恋愛? 甘っちょろい幻想ですわ。
――王子? 権限も予算も持たないお飾りでしょう?
男の精神は、女の肉体に宿ったまま、
“帝国東方交易省”の階層を這い上がる。
磨かれた交渉術、冷徹な計算、そして……
女であることを“最大の武器”として――。
「支配されるより、支配する方がゾクゾクしますわ。
ええ、恋愛よりも“契約”と“管理権限”のほうが、よほど性的に興奮しますの」
――これは、
“転生×TS×悪役令嬢”が、
帝国の空を優雅に、かつ鮮烈に蹂躙していく物語。
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