「表紙」の検索結果
全体で4,212件見つかりました。
【あらすじ】
(第一章 太陽の音を忘れない ~神戸信孝一代記~)
神戸信孝は織田信長の三男として知られる。彼は、庶子でありながら、嫡出である信忠・信雄についだ格付けを得るまでにのし上がっていた。
その最たるものが四国征伐であり、信孝はその将として、今、まさに四国への渡海を目前としており、その成功は約束されていた――本能寺の変が、起こるまでは。
(第二章 月を飛ぶ蝶のように ~有楽~)
織田有楽、あるいは織田有楽斎として知られる人物は、織田信長の弟として生まれた。信行という兄の死を知り、信忠という甥と死に別れ、そして淀君という姪の最期を……晩年に京にしつらえた茶室、如庵にて有楽は何を想い、感じるのか。それはさながら月を飛ぶ蝶のような、己の生涯か。
【表紙画像】
歌川国芳, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 16,008
最終更新日 2024.06.06
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
(第一章 夏が燻る ~ 源宛(みなもとのあつる)と平良文(たいらのよしふみ)と合戰(あひたたか)ふ語 ―「今昔物語集巻二十五第三」より― ~)
時は平安、坂東(ばんどう)――武蔵野がまだ未開の荒野であった時代、二人の兵(つわもの)がいた。
一人は、源宛(みなもとのあつる)。
一人は、平良文(たいらのよしふみ)。
二人の領地は接しており、郎等(ろうとう)たちの争いは絶えなかった。
ある夏の日。
燻ぶる郎等たちに押され、宛(あつる)と良文(よしふみ)は相見(まみ)える。
しかし――二人は、合戦(かっせん)ではなく、兵(つわもの)として合戦(あいたたか)う。
二人の対決は、坂東の地に、人と人との仲をつなぐ。
そしてその仲は――世代を越え、時代を越えて、語り継がれる。
(第二章 恋よりも恋に近しい ~京都祇園祭「保昌山(ほうしょうやま)」より~)
平安時代、御堂関白こと藤原道長が生きていた時代、道長四天王の一人、平井保昌はある想いを抱き、悩んでいた。宮中で見かけた和泉式部のことが気になって仕方なかったのだ。保昌は式部に「恋よりも恋に近しい」という文を書いた。そして、保昌以外の人たちは、保昌のために動き出す――「恋よりも恋に近しい」を成就させるために。
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 12,096
最終更新日 2024.06.08
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
南北朝時代、南朝の宰相、そして軍師ともいうべき、准后(じゅごう)・北畠親房、死す。
その兇報と共に、親房の臨終の言葉として、まことしやかに「その一言」が伝わってきた。
「年明けこそ鬼笑う」――と。
親房の最期の言葉は何を意味するのか――
楠木正成、新田義貞、高師直、足利直義といった英傑たちが死し、時代は次世代へと向かう最中、ひとり生き残った足利尊氏は、北畠親房の最期の機略に、どう対するのか。
【登場人物】
北畠親房:南朝の宰相にして軍師。故人。
足利尊氏:北朝の征夷大将軍、足利幕府初代将軍。
足利義詮:尊氏の三男、北朝・足利幕府二代将軍。長兄夭折、次兄が庶子のため、嫡子となる。
足利基氏:尊氏の四男、北朝・初代関東公方。通称・鎌倉公方だが、防衛のため入間川に陣を構える。
足利直冬:尊氏の次男。庶子のため、尊氏の弟・直義の養子となる。南朝に与し、京へ攻め入る。
楠木正儀:楠木正成の三男、南朝の軍事指導者。直冬に連動して、京へ攻め入る。
【表紙画像】
「きまぐれアフター」様より
文字数 10,769
最終更新日 2024.06.05
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
中国・北宋の末期、旧法党と新法党の党争という、国を割らんばかりの争いは極致に達し、時の皇帝・徽宗(きそう)の宰相、蔡京(さいけい)は新法党を称し、旧法党の弾圧を強行した。
その極致が「元祐党石碑(げんゆうとうせきひ)」であり、これは蔡京が旧法党と「みなした」人々の名が刻印されており、この「石碑」に名が載った者は放逐され、また過去の人物であるならばその子孫は冷遇され、科挙(役人になる試験)を受けることが許されなかった。
だがこの「石碑」に載っているのは、単に旧法党にとどまらず、蔡京に反対する者、気に入らない者も含まれていた……旧法党に属しながらも、旧法の欠点を指摘していた蘇軾(そしょく)のような人物も。
ところがある日、その「石碑」を倒した者がいた――その男、名を高俅(こうきゅう)という。
彼の見せた「意地」とは――
【登場人物】
蔡京(さいけい):北宋の太師(宰相)。新法党を称し、旧法党弾圧の名を借りて、反対派を弾圧し、己が権勢を高めるのに腐心している。
徽宗(きそう):北宋末期の皇帝。文化人・芸術家としては秀でていたが、政治面では能力はなく、宰相の蔡京に依存している。蹴鞠が好き。
童貫(どうかん):宦官。兵法、武を極め、国軍の太尉(司令官)を務める。蔡京と共に、徽宗の政治への無関心に乗じて、国政を壟断する。
高俅(こうきゅう):禁軍(皇帝近衛軍)の太尉(司令官)。棒術、相撲等多彩な才能を持ち、中でも蹴鞠が得意。若い頃は不遇であったが、左遷先の黄州での「出会い」が彼を変える。
蘇軾(そしょく):かつて旧法党として知られたが、新法といえども良法であれば活かすべきと主張する柔軟さを具える。能書家にして詩人、そして数々の料理を考案したことで知られる。
ウルツ・サハリ:モンゴル帝国の中書省の役人。髭が長い。詩が好き。妻は詩人の家系の生まれ。
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 10,985
最終更新日 2023.06.28
登録日 2023.06.24
【あらすじ】
幕末の終わり近く、薩摩と幕府の緊張はこれ以上ないほど高まっていた。折りしも、その薩摩と長州を同盟させることに成功した坂本竜馬は、薩摩と幕府の間の争いを止めるべく奔走する。
そんな竜馬が在京中、ふと、勝海舟に師事した同門の赤松小三郎の私塾――宇宙堂に立ち寄り、ついうとうとと午睡(ひるね)をしてしまい、珍妙な夢を見た。
「赤いきつねと、緑のたぬき!」と、自分――竜馬のような扮装をした男が叫ぶ夢をだ。
【登場人物】
坂本竜馬:薩長同盟の立役者、海援隊隊長
赤松小三郎:薩摩藩軍事指導者、私塾「宇宙堂」主人
中村半次郎:薩摩藩士、小三郎の弟子
中岡慎太郎:土佐藩士、陸援隊隊長
豊玉宗匠:小三郎の句友、だんだら羽織を着ている
????:坂本竜馬に扮装している俳優
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 4,363
最終更新日 2023.06.18
登録日 2023.06.16
【あらすじ】
古代ギリシア―― 都市国家(ポリス)スパルタ率いるペロポネソス同盟により、ギリシアは支配されていた。都市国家(ポリス)テーバイは、スパルタの命ずるままに、その精鋭部隊・神聖隊(ヒエロス・ロコス)を戦地へと送った。
その神聖隊の中に、ふたりの若者――エパイメノンダスとペロピダスがいた。
やがてペロピダスとエパメイノンダスはクーデターを起こしてテーバイの政権を奪取し、テーバイをスパルタの支配から解放した。
やがてスパルタとテーバイは激突する――その戦い、「レウクトラの戦い」において、スパルタの無敵の密集方陣(ファランクス)に、斜形陣(ロクセ・ファランクス)で挑む。
【表紙画像】
Megistias, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 10,040
最終更新日 2024.06.03
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
オリヴァーは議員として王の暴政に反抗し、抵抗運動に身を投じたものの、国王軍に敗北してしまう。その敗北の直後、オリヴァーは、必ずや国王軍に負けないだけの軍を作り上げる、と決意する。オリヴァーには、同じ質の兵があれば、国王軍に負けないだけの自負があった。
……のちに剛勇の人(Old Ironsides)として、そして国の守り人(Lord Protector)として名を上げる、とある男の物語。
【表紙画像・挿絵画像】
John Barker (1811-1886), Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 11,641
最終更新日 2024.06.05
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
フランス革命は成った。しかし革命政府は混迷し停滞し、そのため司法や行政を「効率的」かつ「合理的」に進めるために、「公安委員会」なる組織を設置。これを取り仕切るのが、マクシミリアン・ロベスピエールである。
革命を保つため、ロベスピエールは邁進するが、その清廉さは独善にも通じ、それは迷走そして暴走し、ギロチンの刃の下に、多くの人が親しい者に別れを告げた。
一方、国民公会議員のジャン・ランベール・タリアンは革命政府の指示の下、ボルドーへ派遣され、そこでテレーズ・カバリュスなる女性と出会い、恋に落ち、溺愛する。
そしてタリアンはテレーズの言われるがままに、反革命分子の処刑に手心を加えるようになる。
これを知ったロベスピエールはタリアンをパリに召還、テレーズも投獄される。
タリアンはテレーズの釈放に尽力するがかなわず、ついにテレーズから「さよなら(オールヴォワール)」という手紙を送られて……。
「さよなら(オールヴォワール)を覆す最高の方法を教えよう」
……そのような誘い文句で、タリアンを反動(クーデター)に誘う者がいた。熱月(テルミドール)の反動に。
その名を、ジョゼフ・フーシェといった。
【表紙画像】
ヴェルサイユ宮殿, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 10,954
最終更新日 2024.06.05
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
前漢末、皇帝の外戚・王莽は帝位を簒奪し、「新」という王朝の皇帝を称した。これに対して、中国の全土で叛乱、自立が相次ぎ、その中でも最も天下に近かった勢力・平林軍の更始帝は長安と洛陽を陥落し、ついに王莽を斃した。
しかし天下は未だ定まらず、更始帝は、不安定は河北に誰を差し向けるか悩んでいたが、少数により王莽の軍を撃破した実績を持つ、劉秀に白羽の矢を立てた。
劉秀――のちの後漢の光武帝である。
【登場人物】
劉秀:のちの後漢の初代皇帝・光武帝。
馮異:劉秀の部下。大樹将軍の異名を持つ。
王郎:河北の邯鄲(かんたん)にて、漢の皇族を称し、自立。
奴国の大夫:倭の諸国の内、奴国(なこく)からの使節。後漢より「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」の金印を賜る。
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 10,899
最終更新日 2024.06.06
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
(第一章 芭蕉 ~旅の始まり~)
天和三年。天和の大火のため、甲斐谷村藩家老・高山繁文を頼って、松尾芭蕉は江戸から甲斐、谷村(やむら)に居を移していた。芭蕉は田舎暮らしに満足していながら、なにかたりないと感じていた。やがて芭蕉は江戸に戻り、かつての知己であった八百屋お七のことを機縁に、惣五郎という人物と出会う。惣五郎と、お七のことを話すうちに、芭蕉はある気づきを得る。その気づきとは、やりたいことがあれば、命懸けでやってみろ、という気づきだった。
(第二章 花が咲くまで初見月。)
松尾芭蕉と共に「おくの細道」の旅に出た曾良。彼は句作に悩んでいた。観念的に詠んでしまう自分の句を変えようと模索していた。芭蕉はそんな彼を見て――句を詠んだ。
(第三章 その言葉に意味を足したい ~蝉吟(せんぎん)~)
松尾芭蕉は、「おくのほそ道」の旅の途中、出羽の立石寺(山寺)に立ち寄った。その時、あまりの蝉の声に、弟子の曾良は苦言を呈す。だが、逆に芭蕉は何も言わず、回想に浸っていた。かつての主君であり友である藤堂良忠のことを。良忠は己を蝉にたとえ、その蝉の如き短い生涯を終えた。以来、蝉の鳴く声に、意味はあるのかという想いを抱く芭蕉。そして己の俳諧の「行き先」を求め、旅に出て、山寺に至り、蝉の声を聞いた芭蕉は――良忠に向けて、一句詠んだ。
【表紙画像】
Morikawa Kyoriku (1656-1715), Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 18,581
最終更新日 2024.06.07
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
幕末のある日、調子に乗り過ぎた岩倉具視は(主に公武合体とか和宮降嫁とか)、洛外へと追放される。
切歯扼腕するも、岩倉の家族は着々と岩倉村に住居を手に入れ、それを岩倉の幽居=「ねぐら」とする。
岩倉は宮中から追われたことを根に持ち……否、悶々とする日々を送り、気晴らしに謡曲を吟じる毎日であった。
ある日、岩倉の子どもたちが、岩倉に魚を供するため(岩倉の好物なので)、川へと釣りへ行く。
そこから――ある浪士との邂逅から、岩倉の幽棲――幽居暮らしが変わっていく。
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 7,245
最終更新日 2023.06.23
登録日 2023.06.19
【あらすじ】
(繋ぐ糸の色を教えて ~紹鴎~)
「利休の師」とされる武野紹鴎。そんな彼の茶の湯は、名物をつかった茶の湯を好み、「わび茶」ではなかったという説がある。弟子も、「一の弟子」は辻玄裁という豪商であり、利休ではない。では、なぜ紹鴎が、珠光に始まる「わび茶」を、千利休に伝えたとされるのか。拙作はそれについての、ひとつの想像である。
(六花とけて、君よ来い)
応仁の乱という戦乱がようやくに収束の方向を見せる中、足利義政は東山山荘(のちの銀閣)を作ろうと考えていた。銀箔を用いた銀閣という、北山の金閣の対となる存在を作るのではないか――人々はそうささやく。そのささやきと、己の美について考えの中、迷い悩む義政。そんな義政に、一休からの誘いがあった。
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より)
文字数 11,906
最終更新日 2024.06.02
登録日 2023.05.31