「千日紅」の検索結果
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件
時は大正。
わたしは五爵制度の中で二番目に高位な侯爵家の令嬢だった。
けれど士族の家柄だった両親は財を使い潰し、また騙され、下級華族の四条家から支援を受け取る代わりにわたしを男爵のもとに嫁がせた。
花嫁修業と女学校の学びしかないわたしは、男性のことなど何もわからないまま四条男爵の妻となった。
陸軍大将だった四条男爵は大戦景気の中財力をつけ各界に影響力を持つ有力者にのし上がったが、金のことで恨みを買い刺され、今は下半身不随で屋敷の中ではほとんど床にいる。
四条男爵が不随であることはわたしにとってむしろ安心なことだったのに……。
そして修善寺の大屋敷四条家には、四条男爵の腹違いの息子たちが奔放に暮らしていた。
数えきれない部屋に、広い庭、いくつもの蔵。
誰とでも屋敷の中で二人きりになってしまう。
そのことが危ないことだとも、わたしは教わらないまま嫁いできてしまった。
やがてわたしは四条家の男たちの慰み者となっていく。
すべては仕組まれたことだと知ったわたしは、終わらない夜伽の中で復讐を誓う。
・わたし/あなた 元侯爵家令嬢 何も知らない、女学校も卒業していない花嫁。
・四条男爵 四条家の当主 元陸軍大将 大戦景気で闇で財力をつけ、政界、極道者、財閥に強い影響力を持っている。
・四条孝彦(しじょうたかひこ) 男爵の最初の妻の息子。長男。男爵を憎み、わたしを奪おうとしている。長身で端正な体、端正な顔立ちをしている。国粋主義の極道者、五和会と通じている。
・四条継彦(しじょうつぐひこ) 男爵の愛人の息子。次男。陸軍に出入りしているがやる気はない。軟派で、わたしにちょっかいを出す。
・四条正也(しじょうまさや) 男爵の愛人の息子で、母親を知らない。まだあどけなく、継彦に懐いて、わたしにも懐いている。
文字数 10,299
最終更新日 2024.05.28
登録日 2024.05.23
文字数 116,230
最終更新日 2017.02.16
登録日 2017.01.20
額に千日紅の形をした赤い痣を持って生まれた緋花。それは鬼の帝からの愛を誓う印だった……?
常世国〈とこよのくに〉。この国には人より遥かに長く生きる鬼が住むと言われていた。
緋花の父は生まれる前に死に、病弱だった母も緋花を産み落とすとその後すぐ亡くなってしまう。村には15年に一度鬼への生贄を捧げる決まりがあり、村人たちは天涯孤独な緋花を生贄にすると決定する。ただし、生贄として差し出すのは15歳と定められていたため、それまでは村で手厚く緋花を育てていた。
緋花は生贄として捧げられることを理解しつつ、村で亡くなった人たちの身体を綺麗にしたり死化粧を施したりしていた。
生贄として捧げられる日、緋花は額の痣を化粧で隠し鬼の国へ向かう。しかし、鬼は人を喰らわず、生贄とは鬼の帝が住む後宮で働かされることを意味していた。
生贄として後宮入りした緋花は、幸か不幸か正妃である黒蝶の化粧係兼身の回りの雑務を言い渡される。だがあることがきっかけで緋花は高価な紅を盗んだ罪を着せられ、帝の紅玉に死罪を求められる。そして、額にある千日紅の痣が姿を現してーー。
生贄として捧げられた少女が、愛と友情に巡り合う物語。そして、鬼と人との間に隠された秘密を紐解いていく。
文字数 35,478
最終更新日 2024.02.06
登録日 2023.12.31
魔法に秀でたエルフ族のエリート家族の八男として生を受けた「ハナ」は、魔法が使えなかった。その事を理由に家族から見放され虐げられながらも、大好きな花々を愛でながら強く生きていた。だが、ある日、凶暴な獣人に襲われ瀕死の重傷を負った際に、初めての魔法を発動させる。それは花を人に変化させる魔法。ハナの魔法によって人の形を得た花は獣人を瞬殺しハナの傷を完全に治癒した。魔法と言えば火、水、風の魔法効果が基本とされるこの世界「アッガーダンデ」で物質を変化させる魔法は異質で驚異的な超魔法。お花屋さんになる夢を目指し奮闘するハナの思いとは裏腹に、人になった花々は、その花の特徴や花言葉に関係した能力で世界の理さえも変えて行き……。
はにかむシクラメン。
「エッチ、へんたい、最低だぁー」
不屈の千日紅。
「私はただの花だ」
魅惑の芥子。
「気持ちイイことだけしようよ」
死を司る彼岸花。
「死、それだけが私を彩る」
幼いスイートピー。
「なんなんでしゅか」
古代魔法のガーベラ。
「最強は私だけ」
災いの弟切草。
「くだらぬ」
信託のダンデライオン。
「丁婆婆」
人食いのラフレシア。
「ユメウツツ」
愛の勿忘草。
「忘れないで」
忠義の梅。
「我が名は無名」
可愛い金魚草。
「推測ではやはりNO」
幻の紅花山玉蘭。
「どうして私だけ」
魔法少女菫。
「花に煩い、香りに愁う
人の心を癒す為、世界の大気を潤す為
魔法少女スミレ、此処に発現‼
花に代わって、お・し・お・き・よっ」
百合要素。
「僕の名はユーリ。ユーリシュトラウスアウデンシュビッヒだよ」
花一匁。
「あの子がほしい、あの子じゃわからん♪」
最後の薔薇。
「青い薔薇」
これはハナと花々の魔法の物語。
リブートなので完結保証ありです。
よろしくお願いします。
文字数 103,174
最終更新日 2024.05.22
登録日 2024.01.07
文字数 190,298
最終更新日 2017.02.23
登録日 2016.12.05
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